ROCKER 40歳のロックデビュー/2008年/アメリカ


20年前、大手レコード会社と契約するのと引き換えに、一人だけクビになったロックバンド「ベスビオス」のドラマー、フィッシュ。
「ベスビオス」がブレイクする中フィッシュは40歳になるまで負け犬人生を送っていたが、ひょんなことから甥のバンド「A・D・D」のドラマーになり、これまで忘れていたロック魂に火が付きスターへの夢に向かって走り出す。







あとで述べるエピソード期待で見始めたんですが、

期待以上に面白かったです。







音楽の映画なので当然といえば当然なんですが、

音楽がとてもいいです。







「A・D・D」のメンバーになったフィッシュがレコード会社を回り、バンドを売り込みますがなかなか上手くいきませんが、メンバーがYouTubeに演奏の動画をアップしたとたん瞬く間におびただしい再生回数があり曲のヒットにつながったり、メンバー四人が別々の場所からWebカメラを利用してのネット練習といったあたりは、ネット社会という現代をよく表してるシーンでした。







エマ・ストーン、とてもキュートです。







ところどころで大笑いするようなコメディなんですけど、ストーリーもしっかりしているし音楽も楽しめる。
なにより主人公の40男フィッシュと残りの若いメンバー3人のキャラの対比バランスが絶妙で、最初から最後までダレることなく楽しめました。







終盤は殿堂入りを果たした「ベスビオス」の前座で「A・D・D」が演奏するというところまでに実力を付けてきますが、
最後の最後にスカっとする展開が待っています。







この映画のストーリーは、デビュー前にビートルズのドラマーをクビになったピート・ベストのエピソードが元になっています。
クビになった理由はいろいろあるんだそうですが、面白いのが他の三人がマッシュルームカットにしているのに、ひとりだけ頑としてリーゼントで通したのも理由のひとつなんだそうです。
そのあとにリンゴ・スターが加入してあのビートルズがスタートします。

そしてこの映画にはなんとそのピート・ベスト本人がチョイ役で出演しているんです。







バス停のベンチで音楽雑誌を読みながらバスを待ってる初老の老人(ピート・ベスト)とフィッシュ。

老人が読んでいる雑誌の表紙の「ベスビオス」の写真を見ながらため息をつくフィッシュ。


   老人 「 大丈夫かね? 」

フィッシュ 「 ( 写真を見ながら ) 元メンバーだった 」

   老人 「 私も昔、あるバンドに… 」

フィッシュ 「 ( ふーん ) 」

フィッシュ 「 出身は? 」

   老人 「 リバプール 」

フィッシュ 「  電球2mau 電球2mau  」


つづく