昨日、蒼ちゃんが主演することが発表された「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の原作小説を購入しました。

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物語に引き込まれ、3時間ほど集中して読んだら一気に読破。

なんとも切なく、でもあたたかく、美しい物語です。

蒼ちゃんが「ヒロインにぴったりだと思いました」と語っていた小松菜奈ちゃん、本当にイメージ通り。あの透明感と存在感が愛美ちゃんそのものに思えて、読んでいると2人の表情が目に浮かんできます。

文章を読むだけで京都の情景が目に浮かび、美味しそうな食事のシーンではその食べ物が目に浮かび、朝や夜、光の感じや空気感、そういうものが文章からイメージできる作品です。

この作品の映像化にあたって蒼ちゃんを主演に選んでくれたこと、とても嬉しく思いました。蒼ちゃんがこれまで演じてきたどの役とも違う、少し大人で難しい役でもあると思うので、どんな高寿を演じてくれるんだろうと楽しみでもあります。

少し内容に触れますので、ここからは原作をすでに読んだ方だけ、読んでくださいね。これから読む予定の方はまっさらな状態で読む方が良いと思うので。











「ぼく明日」はSFファンタジーのジャンルに入るお話なので、現実的な話ではありません。

でも、何というかどこかで本当にこういうことが起こっているのかもしれないと思ってしまうような不思議な小説でもあります(私の感想ですが)。

この小説自体が映画の脚本そのもののように思える作品です。それくらい無駄なエピソードがなくて、時間の経過を丁寧に描いてる。

時間軸の設定がよくあるパラレルワールドの話とは違っていて、後半になってからタイトルの「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」の意味が明かされます。

最初、このタイトルを見たとき「今日」はどこにあるんだろう?と思い、今がないことが不思議でした。

読んでいるうちに、「このページをめくったら、2人の時間が過ぎてしまう。この小説が終わってほしくない」と、高寿や愛美と同じ気持ちになりました。

お互いを思い合う気持ちが痛いほど伝わり、蒼ちゃんと菜奈ちゃんの表情で、声で、小説が頭の中でイメージ化されていくので本当に本当に切なかった。

この小説に出会った人は、読破したあとにまた最初から、別の視点で読むことになる。そしてそこであらためて涙することになる。

伏線のように挟まれるエピソードも含めて、物語がいくつかの点となり、最後にすべてが繋がるのだけど、それがまっすぐに伸びる1本の線ではなく、1つの円であることに大きな感動と切なさがありました。

そして自分が生きている今を、大切な人と時間を共有できている今を大切にしなきゃと思いました。

ぼく明日、読んだ人と語り合いたくなる作品です。

蒼ちゃんと菜奈ちゃんが演じる高寿と愛美の表情、三木監督が撮る京都の情景、きっととても美しくて、切なくて、涙なしでは見られないね(;_;)

映画公開までに何度も読み返したいと思います。