ゆり根とガマズミとクルミ

 

 

3日目の朝。

鼻水が凍り付きそうな寒い朝。

躰の動きが鈍く、動く気力も湧かない。吐く息が鼻に当たり冷たく痛い。

 

∑( ̄[] ̄;)!ホエー!!今にも消えそうな焚き火。

*年老いた、亀のように首を竦めながら、起き上がった。

 

燃えて短くなった流木を、熾火に寄せ集め、息を吹きかける。微かに炎が蘇り揺れが大きくなった。

ヤカンの水を確認し、熾火の上に置いた。

 

躰が温まるに連れて、痛痒さを増した・・・右足の小指が、痒~い❕

靴を脱ぎ棄て、掻き毟りたいような痒さだ。

 

 

靴の上から、泥だらけの石で、ゴツゴツ叩いた=( ̄。 ̄;)フゥ…

 

辺りは薄暗く、風は雪か氷の上を吹き抜け、通り過ぎるかのように、意地悪く、身を切るように冷たい。

時間は朝方だろう・・・?

 

お湯が沸いた。

取り敢えずコーヒー。

風上に背を向け座り直す。煙りの流れる先は、完全の闇だが、時折大小の木々が見える。

 

大きく炎を上げる焚き火を、見つめながら、空腹に気が付く。

焚き火の横に、平らな窪みを作り、灰を入れ、オニグルミを入れ、熾火や灰で、覆った。

 

 

湯気の立ち上る、煤けたヤカンをぶら下げ、渓流へ…。

*ヤカンの熱が、凄く暖かく、顔を洗った後も、冷めたお湯が指の動きを楽にしてくれる。

 

薄暗いので歩きにくい。どこかで、小鳥の囀りが聴こえる。

 

 

水を淹れたヤカンを左手にぶら下げ、薪用の流木を1本担いで、30分程をかけて塒にブラブラ…。

 

 

 

・・・

2杯目のコーヒーを淹れた。灰の中から取り出したオニグルミの口の開いた部分に、ナイフを入れて、左右に動かした。

 

微かな音と共に、オニグルミが割れた。

ヽ(^◇^*)/ ワーイ 可愛~い❢ 美味しそう❣

 

食事タイム。

”ガマズミ”の実を潰し、焼いた”ゆり根”に付け、チョット酸っぱい味を楽しみながら、コーヒー。

”オニグルミ”の実の薄皮を取りながら、ポリポリ・・・。

*オニグルミ、30個ぐらいあるo(*^▽^*)oエヘヘ!…数日分は有りそう。

 

 

薄日が射し始めた頃、タオルと軍手に包んだ、熱い石をポシェットに入れ、肩越しに斜めに背負った。

林道の上流の探索。

 


 

 

(|||_|||)ガビーン 行けども行けども見る物もなく、枯草と倒木に邪魔された渓流沿いの林道。

 

ヤッター!(^.^)小さな滝で”山葵”を1株見つけた。

*葉を1枚千切って匂いを嗅ぎ齧りながら、塒に向かう。

 

 

・・・

薄日が射し始めた頃薄闇が漂い始めた…頃まで端折る❕

 

焚き火を2カ所に増やす。

せめて、食事位は…残ったオニグルミと、ピンポン玉位のゆり根が2個の、超豪華版❣

 

コーヒーが美味い❕"o(-_-;*) ウゥム…