私は、個人名義でキャロット、シルク、東サラで一口馬主をしてきましたが、今年9月にある目的があって法人を設立しまして、一口馬主の名義を法人に変更しました。
キャロット、シルク、東サラ
すべて名義変更が完了しました。
一口馬主の名義を法人にするメリットは3つあると考えています。
1、赤字を損益通算できる
年間収支が赤字の場合、個人だと雑所得なので、損益通算できません。
損失は切り捨てになります。
法人の場合は、他の所得と通算できます。
2、税率の違い
年間収支が黒字の場合は税金がかかりますが、法人と個人では税率が違います。
法人の場合は、実効税率約23%
(本業でかなり利益が出ている場合はそれより高くなる場合があります)
個人の場合は、所得税が累進課税なので本業の所得金額により税率が違いますが、所得税、住民税合わせて15%~55%
給与所得者で給与所得以外の所得が20万円未満の場合は確定申告不要という制度がありますので、給与所得者は個人のほうが有利になることがあります。
でも、一般的には法人のほうが税金が少なく済むと思います。
3、個人の出資金を法人の出資金に振り替えられる
出資金というのは、最初に出資したときの出資金だけではなく、その後に支払う保険料や毎月の維持費も出資金になります。
法人成りの前月までに個人で支払った出資金の合計額から賞金などで配当を受けた出資金を控除した金額が個人の出資金です。
これを法人の出資金に振り替えます。
仕訳で示すと以下の通りになります。
(借方)出資金 (貸方)役員借入金
法人に振り替えた出資金は個人から法人への貸付金ですので、法人に余裕資金があるときに法人から返済してもらうことができます。
私は、零細な一口馬主ですが、1歳馬も含めると約30頭に出資しています。
計算したら、前月現在の出資金の残高の合計額が200万円以上ありました。
法人成りのデメリットは、
会計処理がめちゃくちゃ煩雑だということです。
でも、会計処理さえ苦にならなければ法人成りのメリットは大きいと思います。
また、法人の場合、法人地方税が赤字でも年間70,000円(東京都の場合)かかりますので、一口馬主のためだけに法人を設立するのはムダですが、個人的に自由にできる法人を持ってる方は一口馬主の名義を個人から法人に変更したほうがメリットがあると思います。