昔から「魅惑のワルツ」という曲が大好きで、たまに聞きます。

 

20代後半の3年ほど、社交ダンスを習っていました。

 

大阪難波に、当時は難波球場があったのですが、そこで教室が開かれてました。

F先生のご方針で、あくまでも普段着のままで楽しく、がモットーの団体レッスンで、これが本来の社交ダンスと思えるアットホームな空間でした。

 

 

練習で汗をかいた後に気の合う方々と一緒に、三越前にあったニューミュンヘンでハーフ&ハーフを飲むのが至福のひと時でした。

 

職場の人間関係が辛く、精神的に追い詰められていた時期で、社交ダンスに通うことで精神のバランスを保てていたように思います。

 

運動神経もリズム感も悪い私は、他の人ができる動きをこなせないので、早めに教室に行き一人で練習したりしましたが、チャチャチャやジャイブなどのラテン系のシャープな動きは、最後まで全くだめでした。

 

そんな私ですが、下手くそなりに踊れるようになったワルツが好きになり、音楽に乗れた時の爽快感を覚えるようになりました。

 

先生のパートナーを度々されていた方と、何度か踊らせていただく機会があったのですが、お互いの動きに寸分のズレも抵抗感もなく、完全に音楽に乗れたことがありました。 

自分の身体が自分でないような、二人で一体化したような感じで、踊り終わってから思わず「気持ちい~い」という言葉がお互に口から出ました。

 

今で言う「ゾーンに入る」というのがあの時の感覚かも知れません。

ゾーンに入れたのは、残念ながら後にも先にもその一回切りです。

 

その時にかかっていた曲が「魅惑のワルツ」で、今でも甘酸っぱい感覚がよみがえる一曲です。

 

しんどい時期をなんとか乗り越えられ今日があるのも、F先生をはじめご縁をいただいた方々のお陰です。

 

どうもありがとうございました。