映画を観た翌週末、第三の男ミュージアムへ行ってきました。
ここのミュージアムは、友達のコンクール用の録音をする場所をグーグルマップで調べていた際に偶然地図上で発見し、映画を観たら絶対に行こうとチェックしていました。
プラーターの観覧車をモチーフにした可愛らしい入り口でチケットを買うと、一旦外に出てから第一セクションの見学がスタートです。
この建物の一角が第三の男ミュージアムです。
入ってすぐ、展示されている写真やポスターの量の多さに圧倒されました!
このミュージアムは熱狂的なファンによってスポンサーや補助金を一切受けない私設ミュージアムなんだそう。
ここのセクションだけで、第三の男に対する熱意がものすごく伝わります(笑)
映画が公開された当時の新聞の切り抜きなど、歴史を感じる展示もたくさん。
こちらは、映画内で登場する可愛らしい子役の子が実際に撮影で被っていたハンチング帽や、撮影地で訪れたロンドンの飛行機のチケットなど。
撮影当時はまだまだ幼かったので、映画内に登場するほとんどの役者さんがお亡くなりになっていますが、彼はまだご存命です。
と言っても調べたら御年79歳でした。
改めて、この映画はものすごく古いんだ…と感じました。
次のセクションでは、日本での映画公開当時の記事や有名な映画のテーマを手掛けたアントン・カラスの来日コンサートにまつわる展示でした。
日本語で展示内容が読めてしまうので、説明を見ずとも内容が分かります(笑)
と言っても、こういう記事には古い字体がたくさん使われているので、内容は理解できますが、ここでも歴史の古さを感じました。
電車の発着メロディーなど、日本で映画のテーマ曲が使われている音源の視聴コーナーまでありました!(笑)
日本に関する事だけでワンセクション作れてしまうくらいに、日本でのこの映画の影響力がすごかったということが伺えます。
他にも、映画の撮影シーンの様子や
↑クライマックスの下水道での撮影シーンの様子まで!
映画を観た人にはわかる、マンホールの展示などなど。
一旦外に出て、次のセクションへ入ると、
アントン・カラスが使用していたツィターの展示や、
ドイツ製の映写機があり、この映写機を使って映画のハイライト動画をスクリーンで鑑賞しました。
たった数分の映像なのに、膨大なコマ数。
こちらにも、JAPANへの影響力の大きさを紹介する写真の数々。
とにかく展示内容が盛りだくさんで、どっぷりと第三の男の世界観に浸ることができました。
最後のセクションは半地下に降りて行った場所で、映画の内容からは少し遠ざかり、戦後のウィーンの歴史についての展示でした。
現在の美しいウィーンの町や有名な観光スポットが過去には爆撃により破壊されてしまっていた、ということがなかなか信じられないのですが、こうしてリアルな写真で見ると、本当に遠慮もなく破壊されていたんだ…と悲しい気持ちになってしまいました。
この辺りの展示は、集中力も切れてきたので、さらっと見てきました。
戦後ウィーンの歴史を個人的に勉強したら、また改めて訪れたいと思います。
最後は、映画のワンシーンを想起させるような場所や、
映画内でのお墓を再現したスポットがあり、
地下から地上に上がる階段を上り、最初の受付の場所へ帰還。
これはきっと、下水道から地上に上がるという映画のオマージュだろうな、と思いました。
充実した展示内容だけでなく、こうしてミュージアム内の構造までしっかりと工夫が凝らされていて、映画を観て記憶が新しい私にとっては、夢のような空間でした。
リピートする価値ありのミュージアムです!
🌻