作曲科の雅夫さんから、「立ち見席のチケットを持っているんだけど、時間と興味があれば来ない?」とお誘いをいただいたので、聴きに行ってきました。
プログラムはこちら。
この公演は、ウィーン・フィルの定期公演シリーズで、チケットは会員に向けて先行販売され、そこで余った席を一般の人が購入できる仕組みになっているそうです。
雅夫さん曰く、一般向けの販売開始から2分で完売したんだとか。
指揮者のズービン・メータは今年4月の誕生日で88歳になる名指揮者。
ウィーン・フィルとは深い関わりがあり、過去に5回もニューイヤーコンサートの指揮を振っています。
学生時代はウィーン国立音楽大学で勉強していたそうなので、私の大先輩になります。
前半のラヴェルのピアノ協奏曲。
細かいパッセージもクリアに聴こえてきて、とても清々しいラヴェルでした。
雅夫さんは、「若かりし頃のアルゲリッチが演奏しているラヴェルのピアノ協奏曲を何度も聴いているけど、今日の演奏はその時から全く衰えを感じないから、もはや恐怖だよね」
と言っていました(笑)
鳴りやまない拍手に、アンコールで再びラヴェルのピアノ協奏曲の3楽章を演奏してくれました!
さっき全楽章弾き終えたばかりなのに、余裕綽々にさらっと弾きこなしてしまうので、すごすぎて笑えてきます。
私なんてたった数十分のソロ曲を弾くだけでも疲れてしまうのに…
再び3楽章を弾いてくれたことにより、会場は大盛り上がり。
なんとさらに追加のアンコールで、ラヴェルの水の戯れを演奏してくれました。
素晴らしいサービス精神のおかげで、ラヴェルの世界を存分に楽しませていただきました。
休憩の時間にロビーへ出た際、ある一人の外国人に「素晴らしいコンサートだったね!!」と興奮気味に話しかけられました。
「ウィーンに住んでいるんですか?」と聞くと、ウィーン市内ではなく郊外に住んでいて、このコンサートのために遠出してきたんだそう。
前半のプログラムだけで、たくさんアンコールを弾いてくれたので、その方にとって遠出してきたかいのあるコンサートになったのではないでしょうか。
後半のブルックナーの交響曲は1時間オーバーの大曲のため、立ち見席の後ろの方で地面に座って休みながら聴きました。
ブルックナーは、普段自ら進んで聴こうと思うことがない作曲家なので、ブルックナーの数ある交響曲の中でも人気の高いと言われている7番を聴くことができ、そんな貴重な機会を作ってくれた雅夫さんに感謝です。
コンサートの後は一緒にご飯を食べに行き、
コンサートの感想やお互いの近況報告など、たくさんお話ししました。
キーシン、藤田真央くん、アルゲリッチと、思い返してみると3日連続でピアノ界のスーパースターやレジェンド達に会うという、なんとも贅沢な日々を過ごしています。
彼らのトークイベントやコンサートを通して感じたことを大切にして、自分の演奏に活かしていきたいです。
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