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Global blog 〜世界の社窓から〜

アジア、東南アジアに積極展開するインターネットカンパニー
アドウェイズの海外社員ブログです。

私が中国に来て間もない頃、世界を代表するモバイルアドネットワークを展開するインモビグループのインモビジャパン社長、天畠さんのインタビューを見て心を踊らせていました。

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1111/11/news014.html

 

――将来的にどのくらいまで増えそうですか。

 

 今はそんなに中国とかがカウントされていないですからね。中国は異常な勢いでスマートフォンが伸びているので、そういうのをカウントすると、12年でその5倍(月間1兆インプレッション)はいくポテンシャルはあるのではないでしょうか。PCでも全世界だと、そのくらいありますよ。

 

 こういう話をすると「ホラを吹いている」となるのですが、でもだいたいそのホラが半年後にはウソじゃないって話になるんですよね。

 

また、インタビューの途中で下記のような話もありました。

 

業界1位は月間750億インプレッションのアドモブ、2位が月間500億インプレッションのインモビ、3位がちょっと離れて月間230億インプレッションのミレニアムメディアです。

 

上位3社に中国のインプレッションは入っていない。

中国は異常な勢いでスマートフォンが伸びている。

色々中国のスマホアドネットワークを調べたけど、数が多くてもまだまだ中国国内のインプレッションを統一するアドネットワークが現れていない。

 

これはチャンスだ!と…。

 

しかし、現状は超激しい市場です。

 

スマホのアドネットワークは50以上。

大手企業との取引には格安のCPIで取引され、自社のCPIネットワークでまかなえない時は、CPCで仕入れる。売りはCPIで。もちろん赤字のリスクは大きいです。

まさにノーガードの殴り合い。

 

なぜ、赤字リスクを負ってプロモーションをするのかと言うと、投資家からの資本を呼び込むためです。広告だけでは無く、中国では他の業界も投資金目的に赤字でプロモーションをすることはよくあります。

 

 

アドウェイズが日本で得意にしているリワード広告市場はどうでしょうか。

 

実はこちらも競争が激しい。

 

例えば、下記は中国AppStoreのランキング上位に食い込んだこともある『Zombie Farm』という農場系の人気アプリですが、レアアイテムを購入するための通貨Brainsを取得できるリワード画面には3つのリワード広告提供企業が名を連ねています。


zonbiefarm2


ここに後発のリワード広告企業が入ろうとすると、高額なリワード広告枠設置料金を要求されます。

 

中央の『力美』は最近急速に力をつけていて、資金調達に成功し、アプリのリワード広告枠設置に力を入れていると聞いています。また、『Tapjoy』に関しても、500万ドルを投資したプログラム「タップジョイ アジア ファンド」を新設し、アプリの育成及び広告枠の拡大に力を入れています。

 

ただ幸いなことに、この中国リワード広告の分野はプレーヤーがまだまだ少ないです。
iOS
は特に。

 

さらに今年3月末にiOSのダウンロードを組織的に行う業者が終息したことにより、リワード広告の需要は増すことが期待されています。

 

やっぱりチャンス?w

■携帯ユーザー

2012年に入って調査機関が発表したデータを元に筆者作成



■スマートフォン出荷台数

世界スマホシェア

米調査会社IDCが発表した世界のスマートフォン市場に関する予測レポートによると、2012年は中国が米国を抜いて世界最大のスマートフォン市場になるという。

また、2011年11月26日中国情報産業部の四半期報告では、 第一四半期~第三四半期合計で、2011年7,000万台のスマートフォンが販売されており、 2011年で1億台弱が販売されたと推測できる。

OS比率

2011q4中国os比率

AndroidiOSが伸びており、20121Qの最新データではAndroidのシェアが60%まで拡大しSymbianは急速にシェアを落としている記事も確認されている。

■端末シェア

2011q4中国端末メーカーシェア


5,6位のZTEHUAWEIは今最も伸びている中国端末メーカーで、両社の2011年のスマートフォン販売台数は合わせて3500万台、世界シェアの7%を占める。

20124月の端末販売数ランキングは(ZDC調べ)

1位:iPhone4S16GB/ 4660元(約60580
2
位:SUMSUNG I9100 GALAXY SII16GB/ 3150元(約40950円)
3
位:SUMSUNG  GALAXY Note I9220 / 4140元(約53820円)
4
位:SONY LT26i(Xperia S) / 3800元(約49400
5
位:HTC G17EVO 3D/ 2390(約31070

と高額端末が目立つが、実際は下記のように1000元~3000元(約13000円~39000円)がボリュームゾーンZTEHUAWEIの貢献部分でもある。

(※レートは1元=13円で計算)

2011q4中国端末価格帯


■アクティブユーザー率

世界スマホアクティブ率

米国の調査会社Flurryによると、20122,3月の世界スマートフォンユーザーのアクティブ率において、中国が米国を抜いて世界1位になったと発表。

■中国スマートフォンユーザーの特徴

iPhone大好きで端末の中で一番売れているが、一番安い66元(800円弱)コースで契約するユーザーが多い。中国には日本にあるようなパケ放題を提供するキャリアがいない

月額66元コースは300MB制限(超過は0.0003/KBで計算 )で、ユーザーはその範囲内でやりくりするため、脱獄(Jailbreak)してPCからアプリをインストールすることが多い。脱獄ユーザーはiPhoneユーザーの半数以上と言われている。


以上。3分間のおさらいでした。


中国スマートフォン市場は非常に大きく、そして伸びています。

しかし、大きくて伸びていると言っても、中国には独特な市場構造があります。

競合企業も日本と比にならないぐらい多い。非常に激しい。


だからこそチャンスがあり、非常に面白い市場。

誰も挑戦しないことに挑戦することに価値があります。

 

今後が超楽しみです。



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