赤穂の大石神社では、毎年子どもの日に、大石力餅と称して、餅をついて振る舞うという行事をやっており、今年も盛況だたそうだ。
「力餅」はもちろん「力持ち」にかけた言い方で、商品名や行事名としてよく用いられる。大石神社の行事はさらに大石主税の名に引っ掛けた訳で、二重の語呂合わせになっている。
「主税」と書いて「ちから」とよむのは、もちろん律令官制の名残である。近世には律令の実体はないが、それに由来する通称が多く用いられていたのはご存知のとおり。そのよみは慣行で、音読みになってしまったものと、古語を残したものとが混在している。
主税寮の場合は後者「ちからのつかさ」が残っている。職務は文字通り税を取り扱うのだが、古代のこととて金ではなく田租、米である。「ちから」の語は古く田租を意味したが、それは民の力に由来するものだと承る。
税のもとが民の力だということは、知らぬ者とてあるまいが、それを本当に理解している政治家は幾何ぞ。