コンタクトレンズ、特にソフトコンタクトレンズを使っていると気になるのが酸素透過性。
ソフトコンタクトレンズはそのサイズから黒目の部分を完全に覆ってしまうので、血管を持たず直接大気から酸素を吸収している角膜の呼吸を阻害してしまう。

いまではあまり気にしないでいいとされているが、昔のレンズは酸素透過性が悪かったので、角膜が酸素不足になり角膜内皮細胞が減ってしまうということも発生していた。


ところで、いったいどのくらいの酸素透過性があれば角膜に影響がない(少ない)のかというのが一部で議論されてきた。


ワリと有名で広く知られているのが1984年の Holden and Mertz の
・終日装用なら DK/t値は 24
・連続装用なら DK/t値は 87
で、これが acceptable(受け入れることができる)酸素透過性と言うことになっている。


ただ、1999年の Harvitt and Bonanno によれば
・終日装用なら DK/t値は 35
・連続装用なら DK/t値は 125
が必要としている。


前者を信じれば、ハイドロゲルのワンデーでもそのほとんどが終日装用に合格。シリコーンハイドロゲルならばいちばん性能が低いアキュビューアドバンスでも連続装用OKということになる。
後者を信じると、ハイドロゲル素材は軒並み終日装用にすら向かず、連続装用するにはシリコーンハイドロゲルでも低性能な物だとダメということになる。


なんだかんだ言っても目は大切にしたいって人はシリコーンハイドロゲルが無難かもね。