ノリトレン - Noritren (ノルトリプチリン塩酸塩 - Noritriptyline Hydrochloride)
製造発売元:大日本住友製薬
提携:H.ルンドベック
効能又は効果:精神科領域におけるうつ病およびうつ状態(内因性うつ病,反応性うつ病,退行期うつ病,神経症性うつ状態,脳器質性精神障害のうつ状態)
用法及び用量:ノルトリプチリン10~25㎎相当量を1日3回経口投与するか、またはその1日量を2回に分けて経口投与する。
その後、症状および副作用を観察しつつ、必要ある場合は漸次増量する。
通常、最大量は1日量としてノルトリプチリン150㎎相当量以内であり,これを2~3回に分けて経口投与する。
名称の由来は「主成分Noritriptyline」(大日本住友製薬)
アモキサン と並んで「アッパー系」といわれる三環系抗うつ薬。デンマークのルンドベック社で1961年に開発され、日本では1971年(10mg錠)に承認・発売されているので、もう40年近くも経つ。アモキサン やトフラニールに押されて影が薄く、tomaのいきつけの薬局では10mgは置いていない。
効能として正式にうたわれているのは「精神科領域におけるうつ病およびうつ状態」だが、花粉症に効くだとか、二日酔いに効くだとかいう(ホンモノの医師の)レポートもあり、一部には熱狂的な支持者もいるらしい(なのでtomaも飲んでみたかった)。海外では夜尿症(おねしょ)や禁煙の効能を認めているところもあるので、結構ノリトレンはナンデモ系の薬である。
ノリトレンはアモキサン と同様にセロトニンよりもノルアドレナリン(ノルエピネフリン)の再取り込み阻害効果が強い。ノルアドレナリンは「やる気」に影響を与えるので、ノリトレンを飲むとやる気が出るということになる。
実際にはそう簡単な話ではないのだけれど。
通常は10mg~25mgの1日3回(30mg~75mg)から処方される。最大量は150mg。
ノリトレンは至適血中濃度が50~150ng/mLとされており、それを超えると昏睡、錯乱、痙攣、不整脈、嘔吐といった症状を呈す中毒症状があらわれる。米国、英国では1日100mgを超える場合は血漿中のノルトリプチリン濃度を測定することという注意書きが付けられる。ノルアドレナリンで元気になってのみ過ぎないように注意しましょう。
単回投与のTmaxは5.6時間とアモキサン の1~1.5hと比べると結構ノンビリである。
半減期は16~90時間とかなりアバウトなので、まぁ、代謝の良し悪しで結構差が出てくるらしい。
薬価は10mgで5.8円、25mgで11.9円と薬価下限の激安なので、ジェネリックは登場しないものと思われる。
副作用は三環系抗うつ薬お決まりの口渇(14.8%)、眠気(4.4%)、便秘(3.1%)などであるが、他の三環系抗うつ薬より弱いといわれている。
tomaは25mgを朝晩服用(晩はジェイゾロフト と併用)
副作用はほとんど感じられず、効果もいまひとつ感じられない。アモキサンのようにアッパーな感じになることを期待していたのだけれど、少し口が渇く程度と便秘傾向になるくらいで、肝心の効果がいまひとつ。
ノリトレンは血中濃度の立ち上がりが遅いからか、忘れたころに眠くなる。夜飲めば朝起きた後に、昼飲めば夕方以降に眠気が強くなる、というか気がつくと寝てしまう。なんかストレートに副作用がでまくってますな。飲み続けてよいのかどうか迷う薬なんだよなー