発達障害や自閉症スペクトラムの人の特徴と言われるものに、
 
『他人との境界が曖昧』や、『想像力の不足』があげられます。
 
後々、何度もこのテーマでblogを書くと思いますが、(てか、発達障害関連のコミュニケーション問題って、これの認識違いからくるものだと思います!)
 
わたしの『自閉症』らしい一番幼い頃のエピソードです。
 
たぶん、わたし3歳くらいでやっと2語分とか話せるようになった頃。
 
お隣の曾祖母宅に住んでいるおばさん(祖母の二番目の妹)が、どういう経緯かわからないけれど、わたしと向かい合う形で正座している。
 
 
おばさんが自分を指差し「私」
 
少し間を置いてから、今度はわたしを指差して「あなた」と言う。
 
これを数回繰り返して「わかったかな?やってみな」と言った。
 
促され、わたしは戸惑いながらおばさんの真似をすれば良いのかな?と
 
まずおばさんを指差し「わたし」
 
次に自分を指差して「あなた」
 
 
と、いわゆる見たままを《オウム返し》した。
 
すると、おばさんは「違う違う」とオーバーリアクションで首を振り
 
「私は自分のこと。私はわ・た・し!」と両手で自身の胸を何度も叩いた。
 
次に「あなたは自分以外の人よ。あ・な・た!」
わたしを何度も指差して力強く言い切る。
 
わたしは、そもそも『わたし』と『あなた』という言葉の意味が解らなかった。その人を表すのに一人一人に《名前》があるのは解っていた。
《お父さん》《お母さん》という呼び方があるのも解っていたが、『わたし』『あなた』の使い方がそもそも意味不明だった。
 
だから、何が「違う!」と言われてやり直しさせられるのか納得いかず
 
おばさんが仕舞いにサジを投げた。
 
 
お「M代姉ちゃん、この子ダメだわ~!さっぱり理解しようとしない。普通の子だったらすぐわかる事がわかってないよ」
 
私「えと……、だって『ちいちゃん』は、『ちいちゃん』だよ……」
 
舌っ足らずなわたしは自分の名前の『さ行』がまともに言えなかったので、自分の事を『ちいちゃん』と呼んでました(^^;)
 
お「じゃあ、もうそれでいいよ」
 
いいよ、と言われたのでわたしは小学校入学まで自分の事を話すとき『ちいちゃん』で通すことになります。
 
 
 
上記のようなエピソード、自閉症関連の症例によくあげられているような気がします。《自分と他人の違いがわかってない》具体例(?)みたいなものとして。
 
 
幼少期の自分を代弁させてもらえるなら、
 
例えば自分の目の前に言葉の違う人種の人が居たとして、
 
相手が一所懸命自身を示して「ℵ∀∂∑√」
 
次にわたしに向かって「∞∽∝∮」
 
と言ってきたら……どうだろう。 
相手の動きをよく見て、言葉の意味が解らなくても理解しようとして、
 
相手の「ℵ∀∂∑√」が自身の事(もしくは名前)を指していると、感じるのは自然じゃないかな……と。
 
相手の「∞∽∝∮」対して丸々わたし自身のことを意図していると感じても……おかしくないのじゃないかな、と思うのです。
 
相手の意図を知ろうとしての《オウム返し》もあるのじゃないかな?もしくは、それ以外どうリアクションを返したら良いかわからない(@_@)とか。
 
 
 
 
☆ここで本のご紹介。専門書ですがとてもわかりやすく、何度も繰り返し読んでいます。
 
上記の本でも記述されているのが、自閉症の社会性の障害。
 
《自閉症児の『逆転バイバイ』現象。
大人が赤ちゃんに向かってバイバイをした時、自閉症児の赤ちゃんは機械的に真似て、
 
向けられた手の平をそのまま目にして、自分の手の平を自分に向けてバイバイと手を振る。
 
健常な子どもが、相手に手の平を向けてバイバイ出来るというのに?》
 
なんとなく、自身のエピソードと重なって見えてくるものがありますσ(^_^;。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


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