お久しぶりです。『佐藤さん』夏バテ気味で更新止まってて申し訳ありません(^◇^;)
 
でも、夏休み中の『子ども達』や『佐藤さん』自身のことも書きたいことはまだまだあるので、ポツポツ更新していきますね。
 
 
 
 
前回の『やまゆり園』の話題ですが。苦しく、悲しい事件ですし被害者の方々や関係者の方々以外にもたくさんの衝撃を与えてしまった内容なのでブログで綴ることに、とても躊躇いがありました。
 
でも、ブログを読んでくださってる方に、少しでもお伝えしたいことがあり、
 
今回もタイトルのテーマで書きたいと思います。
 
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『佐藤さん』が重症児(者)の支援員《非常勤》として今のデイサービス施設で働きだして、まもなく一年半になります。
 
《介護職員初任者研修(昔のヘルパー2級)》の資格を取り、障害者支援施設で勤務したいと思いながら『介護のお仕事紹介フェア』に行ってお会いしたのが、今の施設長です。
 
私が『自閉症スペクトラム』だという事。息子もその『素因』がある事。
 
その経験を踏まえた上で、困っている当事者や家族を支援したくて未経験だが仕事を探していると初対面ながらズバリと話したら、
 
「うちに見学にいらっしゃらない?」と、にこやかに可愛らしく微笑まれた施設長。
 
「うちは主婦と兼業の人にこそやっていける施設だと思います。むしろお母さんの力無くして業務が成り立っていかないから」との話し。
 
実際、施設に平日通ってる利用者さんの中には施設長のご子息もいます。
 
養護学校や支援学校へ通う前の児童から、卒業した19才から利用している成年まで幅広く一つの大きなフロアで過ごしています。
 
重症児の子ども達が大人になっても毎日通って過ごせる場所を、
『エイッ!無いなら私たちで作ってしまおう』とお母さん達が集まって作ったのが、このデイサービス。
 
だから、もちろん普段お仕事しているお母さんもいれば、毎日のように施設へ来てくれて
バザーの商品である手芸をしたり、家の畑で取れたという野菜を持参してくれて
 
調理場以外の小さな家庭用キッチンで煮物総菜を作ったり、自家製漬け物を職員に振る舞ってくれたり
 
施設自体が大きな家庭みたいです。
 
 
トイレ交換の際に床にマットを敷いて利用者さんを寝かせて行う時も(もちろんベッドで行ってる方々もいます)
 
車椅子への移乗に職員が2人ががりで行う時にも、施設長が職員と一緒に動いてくれてます。
 
大丈夫ですか~!?と心配すると
 
「年を取ってられないしね~(*^▽^*)」
 
と、にっこり。
 
「あら、悪いわね~(^0^;)」と気遣うお母さんに
 
「Yくんのおかげでみんな若返るみたいだよ」と『佐藤さん』が話しかけたら利用者のYくんもニッコリしてくれました。
 
 
Yくんは痩せ型だけど身長160㌢ある40代の男性です。そんなYくんを自宅の車に乗せるとき150㌢台の小柄なお母さんが
 
ヒョイと肩に担いで移乗してるのです(゚o゚;
 
Yくんだけじゃありません。小柄で痩せ型のお母さん達が多いのですが、職員2人がかりでの移乗する利用者さんを、
お母さん達は我が子の事ならば、1人でヒョイヒョイ抱き上げるのです。20年や40年の熟練者の技です。
 
そして、身体の強さもありますが、
 
心の強さにもしみじみ感服します。
 
利用者さんで一人っ子の方もいますが、ご兄弟がいる利用者さんもわりといます。
 
特に、利用者さんが長男や長女で下に妹や弟がいらっしゃるお家だと、
 
同じ子どもを持つ身としては、並大抵の覚悟じゃないとできない決断だよな……と感じ入ります。
 
 
『佐藤さん』は重症児(者)の方々と接する前までは『見えない障害』より『見た目にはっきり見える障害』の方が、配慮してもらいやすく……納得してもらいやすいよね。
 
と、大変に自分勝手な想いを抱いたこともあります。
 
重症児(者)の方々を見て、『怖い』と感じてたこともあります。
 
『普通』と見た目も違うし、表情もわかりにくいし(私には相貌失認もあると思いますが)、
何よりも『自分が同じ立場になったらとてつもなく苦しいだろうな…』という状態を、産まれた時から体験し続けてる方々……
 
なんというか、根源的な『恐れ』とでも言えます。
 
事実、老人の介護施設で勤務している『ダンナさん』も、
 
『怖い』と言います。どう接したらいいのか判らないと言います。
 
 
 
 
でも、話しかけると笑顔を返してくれる子もいるのです。気持ちはテレパシーのように伝わっていると、思っています。
 
ムッとして不機嫌な時もあれば、悲しいメロディーや絵本で泣いてしまう方だっています。
 
返事をする手段が狭いだけで、一所懸命口で挨拶をしてくれようとしたり、文字盤を微かに動かせる小指で指し示してくれたり、
 
野球が大好きで毎年夏の高校野球楽しみにしてたり、
 
アニメが大好きだったり、AKBのアイドルグループが好きだったり、
 
週末は兄弟の映ってるホームビデオを観るのが好きだったり、
 
麦茶よりスポーツドリンクが好きだったり、
 
トマトが苦手でお肉が好きだったり、
 
痩せ型を気にしてたり、反対に太りすぎることを家族の為に気にしてたり、
 
 
そして、お母さんやお父さん、ご兄弟や施設で仲良くなった友達を利用者の方々は大切に想ってると思います。
 
『佐藤さん』の妄想でしょうか?(^_^)
 
施設で午後のんびりマッサージとかして過ごしてる利用者さんが、お母さんの声が聞こえると明らかに嬉しそうな顔するんですよ。
 
 
一年前の事件があった時、
 
『佐藤さん』は勤めて半年で、仕事に慣れるのにいっぱいいっぱいで利用者さんやご家族の様子などじっくり見てる余裕はありませんでした。
 
施設でも家族会や職員会議が開かれました。
 
施設長は涙ながらに
「一番ショックなのは元職員があんな惨い犯行を行ってしまったということ」と、肩を落としていました。
 
あの事件以降、防犯設備は強化しましたが
 
うちのデイサービスは腰の高さまでしかない金網状の塀で、
隣にある広い公園で遊ぶ子ども達の様子が、フロアの大きな窓から眺めることが出来る開かれた環境です。
 
近くの幼稚園生や小学生も年に一回それぞれ交流会をしに訪れてくれます。
 
地域に根ざして、当たり前にそこにあるということ。
 
 
 
『障害者はいなくなればよい』
『保護者の疲れきった表情、職員の生気に欠けた瞳』
 
植松被告のこういった言葉に、共感し、賛同する声もネットではあがりました。
 
私は、自分自身や我が子に対しても攻撃を受けた気がして、深く深く考えさせられたものです(>_<)。
 
 
あれから一年。
 
タイ坊やチイ坊の成長。
施設の利用者さんと親御さんをただ見つめてきて、
 
表現の仕方は違っても、生きている以上、
『喜・怒・哀・楽』はひとりひとり備わっているもの。
それを他人が剥奪したり、侵したりすることは、神様だってやらないことだと信じているのです。
 
 
 
上記の本は、色々な側面から丁寧に取材してある本だと思いました。
 
TVのニュースだけだと後日談などほとんど報道されなかったので、知ることが出来て良かったです。
 
 
長くなりましたがここまで読んでくださってありがとうございますm(__)m(*^▽^*)
 
 
 
 
 


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