お久しぶりです。
いよいよ、センター試験がやってきました。
もう、ここまできたら、あとは試験本番で自分の「100%」を出すことだけに集中することです。
「合格点を取ろう」「足切りを越えよう」「自己ベストを叩きだそう」――こう思いながら試験に臨むと、万が一試験本番で自分が予想しなかった事態に陥ってしまった場合、自分の「100%」が出せないことがしばしばあります。
例えば、数学の微積分の範囲がめちゃくちゃ難化したとしましょう。微積分の配点は30点。「やばい。解けない。でも、なんとかしてここで完答しなければ…」と考えるあまり、その問題を飛ばすことができず、ほかの問題をとく時間がなくなり、全体としての点数が大幅に下がってしまった。これは、「(なんとしてでも自己ベストをたたき出さなければならないんだから、)なんとしてでもこの問題「も」取らなければ」という気持ち(意識的、無意識的かはさておき)に基づくものではないでしょうか。
ハプニング(突然の難化など)が起きると、当初の自分の予定は狂うものです。この大問でこれだけ取ろうとか。でも、それを何が何でも貫こうとしてはダメ。試験本番の問題の流れを見て、必要であれば、自分の予定(戦術)の変更を試験中に短時間で行う必要も出てきます。これを冷静に行うには、ちょっとしたハプニングにも動揺しない心持ちが必要です。しかし、「解かなきゃ、解かなきゃ」という、焦燥感にも似た気持ちを抱きながら解いていては、これはなかなかできないものです。
「自分が今までやってきたことを、そのまま解答用紙に『提出』してこよう。背伸びもしなければ、遠慮もしない。わからない問題は自分の勉強不足に由来するもの。選択肢が合ってたらラッキーぐらいに思おう。その代わり、自分が解けるはずの問題は、絶対に解く。試験を終えて自己採点をするときに、「あー、この問題なんで間違えたんだよ」――このセリフを絶対吐かないような試験にしよう。」
このような、一種の「諦観」にも似た気持ちを持ちながら試験に挑むと、結果的に見ると、試験全体の総点は最大化されているものです。

一方、「自己ベストを出すぞ!!」という気持ちも、とても大事です。僕も、上のような心持ちを持ちつつも、このような闘争心も持っていました。でも、プレッシャーのあまり、「自己ベストを出さなければならない」と思うのは、ちょっと違う。マイナスに駆られるモチベーションというのは、不測の事態にめっぽう弱い。
持てる人には、「自己ベスト出すぞ!!」という強い気概と闘争心を持って臨んでもらいたいです。
諦観にも似た、一種の冷静な自分と、闘争心に満ちた熱い自分。
この「二つの顔」を試験本番までに準備することで、「この試験いけそうだな」と思ったら闘争心を剥き出しに、「ひと波乱ありそうだな」と思ったら、冷静な自分を。
「自分を騙す」と言ったら言葉は悪いですが、そのような、自己をコントロールできる能力、セルフコントロール力というのも、受験というより、「一発勝負の舞台」には必要になってくると思います。
試験が終わって、「問題が難しくなった」「なぜか思ったとおりの力が出なかった」――このような言い訳をすることがないよう、「今」できる心の準備をしっかりして、試験本番、今出せる自分の「100%」を、試験会場で「提出」してきてください。

蛇足ですが、一日目の結果に一喜一憂して、それを二日目に影響させてしまうのは、ちょっと情けない。終わったことは振り替えらず、センター試験全体の点数を最大化することだけを考えて、この二日間は前だけを見続けてください。

できるだけ多くの受験生が、自分の「100%」を「提出」してこれますように。
健闘を祈っています。
くれぐれも体調だけには気をつけて。
期待しています。