『冥土の土産屋 「まほろば堂」(著:光明寺祭人)』は、冥土の土産にひとつだけ、あなたの望みを叶えてくれる不思議な店。主人公であるOLの望美が、倉敷美観地区にある「まほろば堂」を舞台に家族との絆や少し不思議なピュアラブストリーを展開する物語である。本書を読み進めるにつれ倉敷美観地区をまるで観光をしているかのような錯覚に陥ってしまうだろう。そこで倉敷美観地区をより多くの方に知って頂くために、そして本書をより楽しんで頂くために登場する美観地区の名所へ誘うことにしましょう。


美観地区

美観地区は、江戸幕府の直轄領「天領」として物資の集積地として栄え、白壁の屋敷、町の建築様式に息づく江戸の風情、倉敷川沿いの柳並木など情緒溢れる町並みで国の重要伝統的建造物群保存地区になっている。そんな家並に溶け込むように、ギャラリーや雑貨店、ジャズ喫茶、茶道家元を改築した喫茶店などが点在し、古い歴史文化の中に新しいセンスやモダニズムが調和しており人々の心をなごませ、大人が落ち着いて散策できる雰囲気を醸し出している。


倉敷ガラス

一つ一つを丁寧に口吹きで制作するため個々に違う表情と味わいがあり、気品溢れる美しいブルーグラスを代表に、ほどよい厚みと重さが温もりを感じさせる。






天領丸

伝統的な建造物として白壁が残る町並みを縦断するかのように流れる倉敷川に手漕ぎの舟(天領丸)を浮かべ、そこから眺める景色は時間の流れが緩やかで白壁の美しさに心惹かれる。ゴールデンウイークにはイベントとして「瀬戸の花嫁 川舟流し」として白無垢姿の花嫁が観光客を魅了する。



倉敷館

 倉敷館は大正6年(1917年)に倉敷町役場として建てられた擬洋風の建物で現在は「倉敷館」の名で観光案内所として利用されている。





日本郷土玩具館

日本郷土玩具館は、古い米蔵を利用して昭和42年に開館した郷土玩具の館である。 敷地内には、江戸期から現代までの全国各地の郷土色豊かな玩具、約5千点が常時展示されている。
自然素材のテーブルウェアーに倉敷ガラスや雑貨などがおしゃれに並ぶ陽光いっぱいの中庭を囲むサイドテラスをはじめ、ギャラリーやショップも併設されている。





倉敷民藝館

1948年(昭和23年)に江戸時代後期の米倉を再生活用し、各地の民芸品が寄贈されて開館した。建物は白壁と黒の貼瓦が美しく、それ自体が一つの民芸品として評価されており、倉敷美観地区の風光明媚な景観を形成している。館内には日本をはじめとした世界の民芸品が約15,000点収蔵されており、そのうち約800点ほどが展示されている(年3回の陳列替えが行われる)。かご類や朝鮮民画の所蔵においては世界屈指の内容を誇る。





続く

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