夜は涼しくても、昼間は蒸し暑い日々がまだまだ続いています。
熊谷市では、一昨日から今日まで
「うちわ祭り 」
が開催されています。
関東一の祇園祭として知られており、
8月に荒川河川敷で行われる熊谷花火大会
と並んで、
熊谷市を代表する夏の風物詩です。
お祭りも今夜を残すのみ。
まだ行かれていない方は是非
さて、今日は「肛門嚢(こうもんのう)の破裂」についてお話します。
【 肛門嚢とは 】
肛門嚢とはやの肛門付近に左右一対ある丸い袋状の組織で、
袋の中にある分泌腺からの分泌物を貯める働きをしています。
「肛門腺を搾る」という言い方が一般的に用いられますが、
実際は言葉の誤用で、「肛門嚢を搾る」という用い方が正確です。
この肛門嚢からの分泌物はやの挨拶(お尻の臭いを嗅ぐ行為)、
性の主張などに用いるとされています。
スカンクやイタチが天敵に襲われた際、
悪臭を放って逃げることは有名なお話ですが、
その悪臭の元も、この肛門嚢分泌物です。
…と言う訳で、結構クサイです
流石にスカンクやイタチほどでは無いと思いますが…
通常はサラサラした液状の分泌物で、
排便時に大便と同時に排出されます。
ただし、分泌物がドロドロしていたり、
粒状の分泌物が混ざっていることもあり、
その場合、稀に出口で詰まることがあります。
細菌感染などによる炎症や腫瘍も閉塞の原因とされています。
【 詰まるとどうなるの 】
肛門嚢の出口が詰まると、分泌物の持続的な供給を受けて、
肛門嚢が膨らむため、動物は違和感を覚えます。
不自然なお座りの体勢からお尻を地面に擦り付けるような…
そんな行動を取るようになります。
その後、限界まで膨らんだ肛門嚢は、肛門部の皮膚を圧迫・壊死させ、
袋の破裂と共に分泌物を体外へと放出します。
破裂です
お尻の横から出血している、お尻を舐めている、などの徴候が出ます。
体質的に肛門嚢が詰まりやすく、そのせいで破裂する子もいれば、
何故か15~6歳にもなって、急に肛門嚢が破裂する子もいます
【 治療法は 】
炎症が疑われる場合、まずは消炎剤や抗生物質などを用いて、
内科的に治療を行います。
肛門嚢に細い管を挿入し、直接的に洗浄を行うこともあります。
通常は内科的に治癒する子が殆どですが、
経過が思わしくない場合、もしくは腫瘍が疑われる場合など、
手術によって「肛門嚢の摘出」を行います。
【 治療後のケアは? 】
基本的に分泌物を貯めないようにすることです。
1か月~2か月に1度の割合で、人為的に肛門嚢分泌物を搾り出します。
慣れればご自宅でも可能な処置です。
シャンプーなどでお風呂に入れる際についでに搾る…のがオススメです。
諄いようですが、クサイので…
今回の記事に関しまして、ご不明な点などございましたら、
お気軽に当院までお問い合わせ下さい。
もちろんこの病気でお悩みの子も遠慮なくご相談下さい。
さいたま博通り動物病院
〒360-0015
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