3月議会に請願書を提出予定です。
文官統制規定をなくすことについて、
規定は戦前の軍部の独走を反省したものですね、
と聞かれた中谷元はこう答えた。
「わたしはその後生まれたのでよくわからない」
こういう発言が許されるなら、なんだって許されてしまいます。
大臣としての矜持はないのか。

「小さく生んで大きく育てる」という言葉どおり、安倍政権は、着々とこの国を「戦争する国」へと変貌させようとしています。しかし、集団的自衛権の行使を容認する71「閣議決定」は憲法9条違反であり、それに基づく諸々の法整備もまた憲法違反であることは自明の理です。憲法98条には「憲法に反する一切の法律も国務に関する一切の行為も効力を有しない」と明記されています。憲法99条では「・・・国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負う」とあります。何重にも重ねる憲法遵守違反です。立憲主義の否定です。ゲーテは、「最初のボタンを掛け違えると、最後のボタンを掛けることができない」といいました。一時の猶予も許されません。71「閣議決定」を撤回させ法整備を止めさせないと、戦後70年にわたり平和的生存権をはじめとする基本的人権の保障された「美しい日本」が雲散霧消してしまいます。

 法整備の一つである「周辺事態法」では、いままでの「我が国周辺の地域」という地理的制約をなくし、「我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態」であれば世界のどこであろうと支援しに出かけることになります。支援対象も米軍限定からそれ以外の軍にも拡大します。支援内容では現行では認められていない武器・弾薬の提供なども可能になります。これらのどこに憲法の平和主義があるのでしょうか。「積極的平和主義」といえばなんでも許される、と考えているとしか思えません。

 「恒久法」は、米国のアフガニスタン報復戦争でのテロ特措法やイラク戦争でのイラク特措法など、事態に応じてその都度、法律を作る手間を省き米軍などの他国軍への軍事支援のためにいつでもどこでも自衛隊が派兵できる新法です。そのうえ、国連安全保障理事会の決議を自衛隊派兵の条件にもしていません。9条なんかあったの、程度にしか思っていないかのようです。

 ベトナム戦争に参加した韓国では戦死者5000人、負傷者20000人を出しました。故国に帰れても罪の意識やPTSDなどで平和な市民社会に適応できずに一生を終えた若者が多くいました。戦前の日本もそうでした。戦争するとはこういうことです。日本は憲法9条があったのでベトナム戦争への参加はなかったのです。私たちは、なにより命やそれを保障する平和的生存権こそ守らなければならないのです。7・1「閣議決定」の撤回とそれに基づいた法整備の中止を訴えます。