二次審査は面接形式だった。

東京と大阪の2会場で行われ10時から18時まで3、4人のグループに分けられそれぞれ1時間ほどやるらしい。

僕は東京会場を希望したので四谷にある国際交流基金本部での面接となった。

しっかりした面接というものは高校の推薦以来だったけれど、営業マンとして数々の対人関係を築き修羅場もくぐり抜けてきたので対策もしなかった。
というのは嘘でスマホが熱くなるくらい、以前面接を受けられた方のブログを拝見して面接に備えた。
また、面接では英語力を試すための質問が一問出されるのでそこも少し心配だった。  



当日はバスで新宿まで行き、丸ノ内線に乗り換え四谷を目指す。あまり緊張はしないタイプなので道中爆睡してしまった。

時計を見ると、まだ12時30分だった。
面接は14時から、集合は13時40分~50分の間で待つ場所がないので早く来すぎないようにと但し書きがあったので近くのモスバーガーで時間を潰す事にした。

僕はモスバーガーのフィッシュバーガーが大好きで、もし死ぬ前になにを食べたいかと聞かれたらうなぎとフィッシュバーガーと答えるだろう。

モスバーガーはかなりの人で、みんな新発売のクラムチャウダーを一生懸命飲んでいた。
僕がカウンタータイプの席に座り頭の中で面接の練習をしていると、前にクラムチャウダーを持った1人の女性が座った。
みんなクラムチャウダーが好きなんだなと思っていたら、女性はカバンから書類を取り出した。
するとそこには「国際交流基金アジアセンター」の文字があった。
面接を受ける人なのは明らかだった。
話しかけた事によって彼女の面接のイメージトレーニングの邪魔になるとも思ったけれど、もし会場で会ってさっきの人だみたいな空気になるのも嫌だったので僕らの間にあった観葉植物の隙間から声をかけた。
今思うとかなりやばい声のかけ方だったと思うのでこの場を借りて謝りたい気持ちだ。


やはり日本語パートナーズの面接を受ける方らしく、西日本から来たらしい。
面接は大阪を会場を希望したらしいが、東京になってしまったらしい。
以前受けた方のブログをみたときも希望通りにならなかった場合もあったようなのでよくあることなのだろう。
もちろん健康診断の費用と同じく交通費はでないので遠方の方はなかなかの出費になりそうだった。

そのあと
「どこ希望ですか」とか「英語の質問心配ですね」とか話をして一緒に会場に向かった。

基金の本部に着くと1人の方が既に待っていて、「日本語パートナーズ面接者の方はこちらでお待ちください」とエントランスに張り紙があった。

五分ほど待っていると、担当者の方がきて名前を聞かれ、会場まで案内してくれた。

案内してくれた部屋の前には椅子があり、面接まで少し時間があるので座って待っていてくれと言われた。
案内してくれた方曰わく
「面接で緊張していると思うので、みなさんで少しお話してください」との事だった。
先ほどモスであった方、エントランスであった方、その後来た方、そして僕の4人で面接になるらしい。

ここでも
「どこから来たのか」「どこ希望か」など話をした。
どうやら4人に共通しているのはインドネシアを希望に入れていることのようだった。

10分くらいすると
では準備してくださいと言われ入る順番を指示された。
僕が一番最初になったので突然緊張してきた。