病院や施設で最後の時を迎えて葬儀社に迎えに来てもらうと、最初に決めなくてはならないのは「自宅安置」か「預かり」です。たいていの方は亡くなる前に「家に帰りたい、帰りたい」と言われるのでご家族は最後は自宅に安置してあげたいと希望されますがこれがなかなか大変なんです。二世帯住宅なら話しは別ですがたいていは老夫婦、またはどちらかが亡くなって一人暮らし。資金的に余裕のある方は別として一般的な年金受給者なら自宅の築年数もそれなりに経過していますし老夫婦ならば部屋の片付けにも限界があります。ご遺体を搬送していざ部屋に運ぼうと下見したら床が見えないなんてケースに何度も遭遇しています。雨戸を閉め切った真夏の部屋で汗まみれになって30分以上部屋の片付けをしてやっと安置。ところがその部屋にはエアコンが無かったなど葬儀屋あるあるは枚挙にいとまがありません。いくらドライアイスを当てても真夏にエアコンが無い部屋にはご遺体は安置できません。もちろん事前にヒアリングするのですが葬家も混乱しているので責められません。急遽預かりに変更する事も多々あります。最近では断捨離をはじめて下さる方も増えましたが、自宅安置を希望される方は是非そのお部屋は綺麗に掃除しておきましょう。