2次試験の結果。
「落ちてごめんね」と娘。
「頑張ったけど、やっぱり高い壁だったね」とわたし。
「2年半、よく頑張ったね」と夫。
「こっちの学校もいい学校だから」「パパの母校だしね」
といった後、夫も私も言葉少なく、見えない鉛がのしかかったよう。
SAPIXに電話。
「先生、だめでした・・・」といった後、娘に替わる。
妙に元気で明るい娘の声。
落ち込んでないのかな。気を使っているのかな。SAPIXの先生も
「元気そうでよかったです」
発表からの6日間、繰り上げ合格の電話がかかってないか、何回確認したことか。
木曜日の夜、
学校説明会で何度も声を聴いた校長代理の先生から電話がかかってきて、喜び勇んで『合格したんですか?』
とたずねたら『いやぁ、合格したとは言えないですね』『えっ、合格じゃないんですか』という不毛なやりとりを繰り返すという、夢を見た。
金曜日、今日も電話がない。ああ、やっぱりだめだったんだ。あんなに勉強させることなかった。もっとのんびりやらせてあげればよかった。とだれもいない午後の部屋でさめざめ泣いた。
それから、夫の母校の誓約書に署名した。
土曜日、鉄緑会の試験を受けに代々木に行く。オープンコース希望でも、鉄緑会選抜試験に合格しないと受講できない。娘が行く学校は指定校ではないから。
鉄緑会の説明会で
「おめでとうございます。素晴らしい学校に合格されてお子さまの6年間の学生生活が楽しみですね」というはじまりの言葉に胸がなぜかちくっとし、説明会の最後の
「入校の手続きをしてお帰りください」という言葉で説明会参加の方々が手続きされる中、試験の結果がわかるまで受講手続きできない私たちは帰路につく。
「明日の学校の制服販売、楽しみだね」と娘
「そっか。楽しみなんだね。ママはなんだかちょっと、悔しいかな」と言ってしまう。
家に帰って、ほっと一息ついた14時半過ぎ、家電が鳴った。
学校説明会で何度も聞いた、校長代理の先生だった。
「まだ我が校に入学されるお気持ちはありますか?」
えっ? えっ?わたしはおおありけど、娘は、さっき、楽しみだって言ってた。
娘の気持ちを聞かないと、大声で娘を呼ぶ。娘、
「どっちでもいいよ」
えっ? そこは即答じゃないの?
というわけで、大慌てで入学金と印鑑を持って学校に馳せ参じ、入学手続きをして制服採寸をして購入手続きをして帰ってきた、夢のような一日が終わった。
いやぁ、長かった。