コミュニティ内の仲良いグループで

新年会をすることになった。




そこには彼の奥さんもいて

そして最終的には奥さんと私の

2人きりになった。



モラ夫にされてきたことを話し始めると

止まらない私の話を
奥さんはずっと聞いてくれた。

そして怒ってくれたり
これまで元夫の表の顔を見て
良い人だと勘違いしていたから

私に

頑張って!なんて言ってしまったと

申し訳なかったと言った。

そんなの良いよと私が言って
何だか奥さんに対して
すごい包容力を感じていたことに
気が付いた。


そして今後の夢や目標なんかを話した時

私がこれから目指そうと思っていることを

奥さんがもう経験していることや
私が目指したい思考を
持っていることを知った。


こんな近くに
まさか師匠みたいな人がいたなんて!
と尊敬の眼差しで見てる私に
奥さんは頑張って叶えようと言った。


普段あまり自分の話をしない奥さんは
お酒を飲むとポロポロと本音をこぼす。

私の話を聞きながら
「1回嫌いだと思ったら
もう嫌いだよね!」
と共感を求めてきた。

私たち夫婦も嫌い合ってると言った。


そんなことないでしょと笑う私に
お互いそれは確認し合ったし
家でもお互い関わらないようにしてるし
たまに喧嘩をすると
絶対負けたくなくて

相手を追い詰めて落ち込ませて

打ち負かすまで言いこんでしまう。


言い過ぎたなと後悔するけど

それでも止められない。

数日後も思い出せば腹が立ってしまう。

生きるか死ぬかの戦いだから。


と言う。


でも私のように
言いたいことを我慢して
突然離婚を告げるより
そうやって言いたいこと言って
ぶつかり合えてる夫婦の方が
結局長続きするもんだよ!
と言うと
まぁそうは言うけどね…
と奥さんが呟いた。


彼の実家へ行くと
夫婦が仲良くない雰囲気になるだけで
お姑さんが不機嫌になるから
無理にでも上手くいってるような
フリをしなきゃいけなくて
もう実家へ行くのも嫌だと言った。


モラ夫の話を聞きながら

アイツも根っこは同じで
本当に自分のことしか考えていない

と彼のことを言った。


人の受け取り方って
こんなにも違うんだと
奥さんと話をしている間
ずっと感じていた。


私はこんなにも頭から離れないほどに

彼を愛しいと思ってて

声も喋り方も大好きで

どんな彼もオールオッケーで

あんなに居心地のいい人はいないとか

あんなに波長の合う人はいないとか

彼の言動を尊敬出来たりするのに



奥さんにとったら

嫌いで仕方なくて

自分勝手で自己中な夫

子どもに対する愛情も感じないし

なるべく関わりたくない

気が合わないし

声も嫌いで

喋るな!と言ってしまったくらいだと。


そんな風に見えてるんだと思うと

同じ人なのにねと

何だか新鮮さすら感じて


彼から聞いていた奥さんとの話と

奥さんから聞く彼との話も

ひとつの事柄をとっても

どれも見方が違くて

取り方次第でこんなに変わるんだと

しみじみ感じた。



私にとって
この時間は新たな発見と気付きの連続で
帰宅してからも
物事の深さを感じていた。


シャワーをしながら

けれどせっかくの楽しい時間に

モラ夫のしょうもない話ばかりして
申し訳なかったなと反省し
奥さんにLINEを送った。


ちゃんとぶちまければ良いよ
もう無理しなくて良いよ
とにかくこの先の未来に
夢持って頑張ろう


と返事が来た。


そして続けて

私も子どもが落ち着いたら…

と奥さんの夢を少し教えてくれた。


それはきっと
1人で叶える夢で
そこに彼はいない。

私に

新しい恋はゆっくり探せば良いとか

もっと大きな街へ行くべきだとか

焦らず居心地の良い人を待てば良いとか


そんなことを伝えながら


私もきっと後を追うことになるから

お互いのセカンドストーリーを

話そうね


と言った。


またゆっくり話すねと言ってたけれど

少し複雑なキモチになった。