ワークショップを開催しました!
ワークショップの内容は「部品の美しい仕上げ」。
“仕上げ”とは、主に高級時計に行われる、内部のムーブメントに磨きや模様付けを施し、
耐腐食性を向上させ、美観を向上させる技法です。
講師のフィリップ・デュフォー氏は独立時計師協会(通称:アカデミー)の正会員で、
デュフォー先生の作る時計の“仕上げ”は、世界最高峰の美しさです。
この写真は、デュフォー先生が製作した“シンプリシティー”です。
時計としての機能は文字通りシンプルですが、“仕上げ”の美しさは美術品の域に達しています。
美しさだけでなく、それぞれの部品の耐久性も向上し、シンプルで末永く使える時計として製作されています。
さて、そんなデュフォー先生に習う“仕上げ”技法は、こちらの“受け”と呼ばれる部品に施します。
この部品は100年も前に製造されたものを、デュフォー先生が今回のワークショップの為に持参してくださいました。
“受け”をホルダーにセットし、角を落とす面取りという加工していきます。
作業は、
1. ヤスリがけ(2種)
2. ペーパーがけ(2種)
3. バーニッシャー
4. ダイヤモンドパウダー
5. ダイヤモンドペースト(ジャンシャン使用)
という、大変手間のかかる工程です。
デュフォー先生は、部品1個につき4時間ほどで仕上げられると言います。
学生たちは工程ごとに、デュフォー先生の厳しいチェックとアドバイスをいただきながら、
3日間かけて完成させていきます。
左が“仕上げ”前、右が“仕上げ”後です。
光の反射により、角を落とした部分が輝き、上面はヘアラインで虹色に見えます。
最後はデュフォー先生の講評会を行い、成績発表、
みんなで記念写真と寄せ書きの贈呈でワークショップは終了です!
デュフォー先生ありがとうございました!