子猫達は見れば見るほど、ミーコに似ていたが、それぞれに特徴もあった。まず、一番最初に目が開いた茶色い猫。その子はどちらかというとミカン色で、後ろ足は靴下を履いているようだが、前足は爪の少し上ぐらいまでが白いだけで、指貫をしているようだ。ミカン色といわゆる白足袋は父親譲りなのかもしれない。この子は動きも一番しっかりしているし、ミーコは一番にくわえていたから、一番のお兄さんなのかも知れない。「ミカン」と呼ぶことにした。

  もう一匹前足が指貫になっている子だが、この子は母親譲りのグレーの毛色である。見ていると、すぐにお母さんのおっぱいに吸い付く。おっぱいが大好きなのだ。その点で一番の甘えん坊である。甘えん坊はもちろん誉め言葉である。私は甘えん坊は大好き。私も子供の時すごく甘えん坊でお父さんもお母さんも大好きだったから。この子は「ミルク」と呼ぶことにした。

  もう一匹は、同じくグレーであるが、後ろ足の靴下も三匹の中で一番長く、前足は手袋をはめたようになっている。どの子も目がくりくりしているが、この子は特別大きい目だ。胸毛が白く、胸を張っているように見え、おしゃまな感じが可愛らしい。色が白いせいか口のまわりがいちごジャムをつけてるみたいに見えたので「ジャム」と呼ぼうかとも思ったが、取りあえず、手袋をはめた手があんまりかわいいので、やっぱり「てぶくろ」と呼ぶことにした。

右からミカン(後のモモ)、ミルク(後のサクラ)、てぶくろ(後のキキ)

子猫達を見守るミーコ

(3枚とも、初めて階下に降りた夜に撮影)