ある朝目が覚めたら

僕の身体には

無数の糸が



僕は不自由な身体になった



自由になりたいと願うのに

何故かこのままで良いとも思った





ある日  狐のお面を付けた

女の子が現れて  こう言った

「いつまでその姿でいるつもり?」

彼女はしがらみの糸を噛みきった



長い間不自由だった

僕の身体は思うように動かない



「美味しい空気を食べてくるね」

と僕を置いて行ってしまった女の子

大きな尻尾が遠くで揺れている



あぁそうか

操り人形は僕自身が望んだ姿


ここは幻の世界

どんな姿にもなれるんだ!