「ただいま、アーシャ。」
ぼくはアーシャのお土産のおやつを袋からだしてアーシャにあげた。
アーシャは嬉しそうにおやつをもぐもぐ食べている。
ぼくが帰ってきたのは日曜日。
カフェで馬渕さんのお嫁さんのみっちゃんとお話をしたあと、
馬渕さん夫妻と一緒に夜ごはんを食べて、
お酒を飲んで、馬渕さんの家に泊まらせてもらったのだ。
『おかえり、優くん。それはなに?手紙?』
ぼくはポストに入っていたハガキを眺めていた。
「夢ちゃんの次の展示会のお知らせ。がんばってるな、夢ちゃん。」
『夢ちゃんにまた会いたいな〜。優くんは、どうだった?楽しかった?』
「うん!楽しかったよ。
みっちゃんさんの雑貨屋さんには月に2回、土曜日に焼き菓子を届けることになったよ。
焼き菓子はぼくにお任せしてくれたんだ。
何をつくろうかなって、うきうきと考えながら帰ってきたよ。」
焼き菓子の売り上げの10%を雑貨屋さんに収めることになっている。
みっちゃんさんの雑貨屋さんは、素敵な作家さんの雑貨がたくさん置かれている。
ぼくの焼き菓子を素敵な作家さんたちと同じ空間に置いてもらえるなんて、夢のようだ。
『よかったね、優くん。』
「うん。
馬渕さんにね、いずれカフェを開きたいことを話したんだよ。
そしたらね、馬渕さん、すごく応援してくれて、なんでも相談してねって言ってくれたんだ。
すごく心強いよ。
この世界は優しさに満ちているね。
この世界は温かさに満ちているね。
この世界は愛に満ちているね。
今までどうして気付けなかったんだろう。」
『今、気付けていることがすごいことだよ。』
「ありがとう、アーシャ。
みっちゃんさんがね「優くん、早くカフェが開けるといいね。」って言ってくれたんだよ。
でもね、ぼくはカフェを開いていない今も、すごく幸せなんだよ。
カフェを開けたら、もちろん幸せだよ。
でもね、カフェを開けていない今も、とても幸せなんだ。
ぼくの心は豊かなんだよ。」
アーシャは嬉しそうに耳を後ろにしていた。
『すごいや。
優くんはもう、幸せ脳だね。
「幸せ」が外側の出来事に左右されるものではないって理解している。
「豊かさ」も「喜び」も「調和」も外側からもたらされるものではないって理解している。
幸せは外側にはない。
幸せは自分の心の在り方次第。
そのことを優くんは理解し、大切にしている。
そして常に心地良い気持ちでいられる思考を大切にできている。』
「アーシャが教えてくれたんだよ、ありがとう。」
『この世界はね、自分の信じるものが全てだよ。
愛と平和に満ちた世界にいるのだということを信じつづけてほしいんだ。
そうすれば愛と平和に満ちた出来事しか起こらない。
出会う人もみんな、愛と平和に満ちた人になる。
天国はここにあるんだよ。
優くんの内側に天国はあって、内側に天国がある優くんが見る世界が、天国なんだ。
この世界には光も影もある。
それは事実だし、それがこの宇宙のバランスをとりつづけている。
でもね、影は人を苦しめるものではないんだよ。
光を見せるために影は存在してくれているんだ。
それが影の役割でもあり、喜びでもあるんだ。
だからね、どんなときも光をみて。
内側にも、外側にも、光を見続けてほしんだ。』
「うん。」
『優くんの理想や夢は必ず叶うよ。
だって今の優くんは「幸せ」や「豊かさ」を内側で満たしている。
その波動を宇宙へと届けている。
だからね、優くんには良いことしか起こらないんだよ。
疑わないで。
信じ続けるんだ。
優くんは今この瞬間も、宇宙に手紙を届けている。』
「急に手紙の話し?」
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明日はエピソード20-2「全ての人が今この瞬間も宇宙に手紙を届けている」です。