「はあ。

上司のせいだよ。

上司のせいで、嫌な気分になった。」

 

 

アーシャを見ると悲しそうな顔をしていた

 

 

『優くんが嫌な気分になったのは、上司のせいではないよ。』

 

 

「・・・・。」

 

 

ぼくはムッとしていた。

 

 

『誰かのせい。

環境のせい。

状況のせい。

ということはないんだよ。

 

自分の気持ちを良い気分にできるのは自分の思考だけだ。

だからね、自分を嫌な気分にできるのだって優くんだけなんだよ。』

 

 

「この前も聞いたから、そんなこと頭ではわかってるよ。

でも、頭では理解できていても切り替えられない時もあるよ。

人のせいにしてないとやってられないよ。」

 

 

『誰かのせいだって思ったほうが楽?

環境のせいだって思ったほうが楽?

状況のせいだって思ったほうが楽?』

 

 

「・・・ただ、ぼくはアーシャに共感して欲しかった。」

 

 

『優くん、共感しても優くんのためにならない。

 

誰かのせいにしているとき、

状況のせいにしているとき、

環境のせいにしているとき、

優くんの人生は決して変わらない。

 

全てが自分の責任なんだ。って理解したときから

人は自分を変える覚悟をするんだよ。

 

誰かのせいにしているうちは幸せなれない。

 

厳しいことを言っているかもしれないけどね、

優くんは自分で自分を幸せにする力を持っているんだよ。

 

他力本願では幸せになれない。

自分しか自分を幸せにできないんだ。』

 

 

ぼくはムッとしたままだった。

 

 

『優くん、良い気分でいつづけるにはどうしたらいいんだった?』

 

 

「ポジティブな思考でいること。」

 

 

『うん。

ポジティブな思考をしつづける方法があるんだけど知りたい?』

 

 

「ぼく疲れているんだ。」

 

 

『この方法を知ったら、良い気持ちで寝ることができるよ。

良い気持ちで寝るのは自分のためだよ。

今の自分のため。明日の自分のため。

やってみない?』

 

 

ぼくは明日こそ良い気分でいつづけたいと思って、頷いた。

 

 

「・・・わかった。」

 

 

 

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明日はエピソード10-4「幸福度が高い人の特徴」です。