「心地良くないからって、捨てるのはもったいないな。
なんだか物に対して申し訳ない気持ちになるよ。」
綺麗なものは、宅配買取サービスにお願いするとして・・・
汚れているものや絶対売れないだろうなというものは捨てるしかない。
『心地良いと感じられないものは手放してあげて。
以前の優くんにとっては心地良かったものだったとしても、
今の優くんにとっては心地良いものではなければ手放してあげるんだ。
物だってね、心地悪いと感じられながら、ここにいたくないよ。』
「どういうこと？」
『物にもエネルギーが宿っているんだよ。
優くんが心地悪いと感じるなら、物だって同じように思っているはずだよ。
もうここにはいたくないはずなんだよ。
物も姿や形が本質ではないんだ。
物もエネルギーとして、この世界に存在しているんだ。
「エネルギー」＝「波動」だよ。
物を手放すということはエネルギーを解放してあげるということなんだよ。
手放してあげることで物のエネルギーも自由になれる。
物だって自由になりたいはずなんだよ
感謝して、そして、手放してあげて。』
「物にもエネルギーがあるの？」
『そうだよ。
全ての物が独自のエネルギーを発している。
だからね、それぞれの物に対して
「心地良い」と感じたり「心地良くない」と感じたりするんだよ。
「心地良い」と感じるなら、
優くんのもっている波動と物がもっている波動が共鳴しているんだ。
もったいないからって残しておかないで。
とことん、整理をして。
部屋のなかは自分にとって心地良いもので満たすべきなんだ。
見るたびに心地良い気持ちになるものを部屋に置く。
触れるたびに心地良い気持ちになるものを部屋に置く。
心地良い選択をするんだ。
さっきも言ったように、それは幸せな人生を創るために大切なことなんだよ。
毎日を心地良い気持ちで過ごすことができれば、幸せな人生を創ることができるのだから。』
整理をしてみると、自分にとって心地良いものは思ったよりも少なかった。
なかには「どうしてこれを買ったんだろう？」と思うようなものもあった。
ぼくは何も考えずに物を増やしてしまっていたんだな。
物を減らしていくと部屋が自然ときれいに整っていく。
『優くん、自分の家を、自分の部屋を、パワースポットにするんだ。』
「パワースポットに？」
『そうだよ。
パワースポットはエネルギーの高い場所のこと。
優くんにとって心地良いものだけを置くようにするとパワースポットになる。』
「そうなんだ。」
『そしてね、掃除をすることも大切にね。
部屋が汚ければパワースポットにはならないよ。
部屋に置いてある物が心地良い物だけになってもね。
綺麗な部屋と汚い部屋、どちらが心地良い？』
「・・・綺麗な部屋。」
『そうでしょ？
綺麗な部屋にいると自然と心地良い気持ちになる。
だから綺麗な部屋を心がけている人は運がいいんだ。
部屋を整えるだけでも人生は変わるよ。』
手放す物がいっぱいだ・・・いっぱいすぎる。
これから何かを買うときは、慎重に、心地良いものだけを買おう・・・。
ぼくは反省しながら、物に感謝しながら、夢中で整理をしていた。
「あ！ぼくの部屋が終わったら、アーシャのおもちゃも整理しようか？」
『ぼくのはいいよ。
ぼくのは全部、心地良いもん。』
「でも、おもちゃがありすぎて、棚がぎゅうぎゅうだよ。」
『優くん、おもちゃの棚には触らないでね。』
「えー。」
『ところで、もうぼくの夜ごはんの時間じゃない？』
「え？もう？」
時計をみると、夕方の4時だった。
「朝から初めて、もう夕方・・・。
ごはんの時間はまだだけど、休憩におやつでも食べようか。」
ぼくらはおやつをもとめてキッチンへ向かった。
＜幸せ脳のつくり方メモ＞
・日々の選択によって人生は創られている
・全ての選択を自分にとって心地良い物にするように心がける
・自分にとって心地良いものだけを自分の人生に招き入れる
＜読んでくださる皆さまへ＞
「」＝優が話しています。
『』＝アーシャが話しています。
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明日はエピソード10「寝るときの気持ちと引き寄せる現実」です。