ずう

おかえり☆

動物園の空気は、ひんやり冷たくて
ぴかぴかして、ゆるやかでした

ずんずん歩きながら、細い枝越しの青空を見あげて
何度も何度も、飽きるくらい深呼吸した

大好きなパン屋さんでサンドイッチを買って
熱くて甘いカフェオレといっしょに食べた

抱っこした社長は
コアラにもぞうさんにもカバにもくじゃくにも
気付かずぐっすり寝てた

あたしがカンガルーのおなかに入った赤ちゃんを見てるときだけ
一瞬、ふわっと起きたけど
「カンガルーさんがおるよ？」と話しかけると
また寝た


動物園の動物を
昔はひどく可哀想に思っていたけど

今日は、ああそうじゃなかった、と思った

彼らは彼らの命を、まっすぐに生きている。


すべてが素晴らしく思えたり
すべてが疎ましく思えたりしながら

あたしはこれからも
毎日を愛していくんだろう

だから今はもうちょっとだけ、静かな自分のなかにいよう

頑張らん練習。
だいじょうぶだ。



動物より、とことこ歩く小さい子に目がいって苦笑い
かおりより