※本記事には『ヘブンバーンズレッド』のネタバレが含まれます。

 

 

 

「ヘブ泣き」という言葉がヘブバンユーザーの中で流行っている(?)らしい。

 

誰が言い出したのか、最初はどういうニュアンスで使われ始めたのかよくわからないが、オレがその言葉を認識した時点では「お前あれで泣くの?www」的なニュアンスを含む言葉、つまりヘブバンをプレイして泣いている人を揶揄する言葉として使われていたので、ネガティブな印象を持っていた。

 

しかし、柿沼Pが気に入っていると生放送で語っていたことからもわかるように、今は結果的にどちらかというとポジティブな意味で使われているようだ。

 

「鍵っ子」「CLANNADは人生」も最初は痛いファンを揶揄する言葉だったが、今ではファン自ら鍵っ子と名乗ったり、CLANNADは人生と本気で語っているように、Keyのファンはネガティブな言葉をポジティブな言葉に変えていく力があるのかもしれない。

 

そんなテキトーなことを考えつつ、改めてオレにとっての「ヘブ泣き」というかヘブバンにおける「泣き」について話してみたい。

 

 

 

齋藤飛鳥が出演するCMでは「こんな涙、あったんだ。」というフレーズが2章終盤のシーンに合わせて使われていた。

 

 

しかし、オレにとっての2章の展開というのはむしろ「この涙、知ってる。」である。

 

あのシーンを読んだときに感じたのは、汐出産後と観鈴のゴールを合わせたような読後感である。

 

悲しいという気持ちとお疲れ様という気持ちが同居するような感覚だ。

 

その後、あるキャラが「これは私のものです」と言って、あるものを持ち去るシーンがあるのだが、完全に『Charlotte』だった。

 

けど君を思い出せない

ただひとつわかること

この文字は君のものだ

『君の文字』 熊木杏里

 

 

なので、「こんな涙、あったんだ。」ではなかった。

 

これはKey、あるいは泣きゲーというものに触れたことのない人に向けたプロモーションだったからなのだろう。

 

 

 

では、ヘブバンにそのような新規性のある泣きがなかったのかといえば、そんなことはない。

 

オレにとっての「こんな涙、あったんだ。」は2章や3章やイベントシナリオにはなく、1章にこそあった。

 

たしかに1章にも所謂泣きゲー的な泣かせるシーンは用意されている。

 

 

 

しかし、オレが特にグッと来たのはラスボス戦に突入する前のアツい会話シーンとライブシーンだ。

 

かつて涼元悠一が泣きゲーには「萌やし泣き」という手法が用いられていると↓の本で解説していたが、これは「燃やし泣き」というか「萌やし燃え」って感じである(?)。

 

 

 

例えばこれらの場面がそうだ(未プレイの方はスルー推奨)。

 

 

 

普段ボケ倒してる茅森が実戦を目前に急に弱音を吐くが、ユッキーに鼓舞される。

 

 

普段ボケ倒してる茅森が、隊長らしく振る舞い始める。

 

 

かれりんとめぐみんのアツい掛け合い。

 

 

「思いのほかあなたが…。」(頼りになるから)的なことをつかさっちが言う場面。

 

 

 

このあたりでオレは涙腺崩壊とまではいかないにせよ、涙がじわーっと溢れていたわけだが、これらの泣きは泣きゲー的な泣きではなく、所謂王道RPG的な泣きだ(ライブシーンの泣きはまたちょっと複雑なので割愛する)。

 

まとまりのなかったチームが徐々に連帯していくさまは『リトルバスターズ!』的なものを彷彿とさせるし、燃やして泣かせる展開に関しては、一応『智代アフター』のおまけRPG『D&T』でその片鱗がうかがえなくもないのだが、麻枝准がそういう泣きを描くのは凄く新鮮だった。

 

従来の泣きゲー的な泣きと王道RPG的な泣きを両立しているからこそ、オレは1章が特に好きなのだ。

 

2章以降は従来の泣きゲー的な泣き要素は濃くなる一方で、王道RPG的な泣き要素が薄まっているのが少し残念だ(無論、だからこそ良いという人がいるのも理解できる)。

 

個人的には4章以降にもう一度、王道RPG的なアツいシナリオをがっつりとやってほしいし、やってくれるだろうと期待している。

 

 

 

まさかオレの読者でヘブバン未プレイなんて人はいないだろうが、もし未プレイなのであれば1章だけでも最後までプレイしてみてほしい。

 

オレの言う泣きゲー的な泣きと王道RPG的な泣きの両立を感じられるはずだ。

 

 

 

 

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