本日は、大学の恩師、布野修司先生の最終講義の日。
滋賀県立大学まで行ってきました。
最終講義のタイトルは、「都市組織研究からZへ」。
布野先生は、日本ばかりでなく、主に、アジア、イスラム圏の各地をかけ巡り、住まいから都市まで、その成り立ちと変容を探る研究を一貫してしてやってこられた。
そのまとめの講義。
私は、布野研究室で、「地域における住宅生産組織に関する研究」というテーマの研究をした。
熊谷市や秩父市の生産組織を周り、地域で建築が作られる仕組みと町のコミュニティ(祭りや行事など)とのつながりを探ってきた。
当時、週末は、現地で、職人さんの自宅や工場に押しかけ、話しを聞き、調査する日々を送っていた。
それが、今の仕事の原点。
職人さんは活き活きと活躍していた。
私のライフワーク、「地域でつくる住宅のあり方」は、この日々や出会いがあったからこそ、今があるなーと、今更ながらに感じる。
30年も前の話ですが、、。
それから、先生は、2つ大学を通じ、国内とアジアの住まいと都市をフィールドサーヴェイして、まとめてこられた。
特に国内では、寄せ場と呼ばれるドヤ街。アジア各地のスラム街と。先生のヒューマニズムを良く表していると思う。
文章は、建築を知らない人でも、面白いと思う。
先生は、誉めることは、めったにない、皆無に近い。いつでも、学生たちを叱咤、叱咤。激励なく、叱咤。ごくたまーに激励。でも学生と対等に議論し、
一方で、「建築は、大学の偏差値の優劣とは関係ない世界」といつも言っていた。
そんな先生が、東京に戻ってくることなった。
今度は、日本大学。
布野先生、「さらなるご活躍を。お酒飲みすぎないように。」
最終講義。
世界地図をバックに、研究生活を語る布野先生