ブルターニュ地方には30年来のお付き合いをしているローランスという女友達がいる。4年前に日本に遊びに来たときは、子供2人を連れて家族4人で日本に滞在した。三日間は私の家に家族4人が宿泊したので、家の中はてんてこ舞いの日々であった。

 

しかし、時間があると彼女はブルターニュの郷土料理を披露してくれたのである。

そんなローランスの故郷ブルターニュの地方料理とお菓子を紹介したい。

 

1つはパンドポワソンでタラをたくさん使う郷土のお魚のパテだ。だがその日魚屋さんに行ったのだが、残念ながら、鱈があいにくなかったのでお魚を肉に代えたパンドヴィアンドという肉料理にした。お肉の方はブルターニュ地方の郷土料理というわけではないのだが、

「パンドポワソンと同じような工程を使って作るのよ」

こちらもよくフランスの家庭の食卓に上るという。さすが家族のために毎日家庭料理を作っているとあってその手際の良い手つきに、圧倒されたものだった。

そんなことで今日は彼女に教えてもらったお料理 パンドヴィアンド、キャロットラペ、ジャガイモのヴァプールを再現してみた。

 

そして彼女秘伝のブルターニュ地方の郷土菓子ファーブルトンである。

そば粉、きび砂糖、生クリーム、プルーン、赤ワイン、アプリコット(戻す)ブランディ、卵などを使った伝統菓子だ。

(元々ブルターニュ地方は日照時間が短く土地が痩せていたことから、小麦の栽培に向かない土地だった。そこでそばの栽培が盛んになり、そば粉を中心とした主食が栄えていた)

 

これはとても素朴だが、食べていると味わいが増してきてくせになる味なのである。一般にはプルーンを加えるが、今日はアプリコットを水で戻したものも作ってみた。

 

 

パンドヴィアンドもファーブルトンも本当に田舎料理だが、肩肘張らないで食べられる、とても親しみがある料理なのです。

その素朴感がなんともフランスの家庭で食べられているような味わいでとても美味しかったのです。

 

「ローランス。美味しいお料理を教えてくれて、ありがとう!」