12月24日(クリスマス・イブ)
入院して2日の夜
病院の消灯は21時
相変わらず咳がでる。
既に食事ができなくなって4日目
しかし素晴らしい栄養剤が詰まった点滴5本に抗生物質を3本、合計8本を24時間体制で注射すると全く食べてないのに顔色が良くなり、一人で起き上がりゆっくり歩く事も可能になった
しかし咳こむと熱がでる症状はまだ続いている
元気なら今頃、十数年ぶりに家族とクリスマス・イブを迎えていたはずなのに…情けなくなって思わず涙がこみ上げてきた
その時、隣りの人が寝返りを私の方にうったようで少しベッドが揺れ、寝息がハッキリ聞こえた。
私と隣りのベッドはなぜかピッタリくっついている。
『えぇぇ~~~そ、そんなはずはない』
私の隣りのベッドは、今日の夕方別の部屋から持ってきたもので誰もいないはず・・・・
ま、まさかとそっと起き上がりカーテンの隙間からドキドキしながら覗いて見る
や、やはり誰もいない
しかし確かに寝返りも感じたし寝息も聞こえた…
更に心臓がドキドキするのを感じながら横になる。
あっやはり気配がある
でも温かい
あっもしかして、「ばあちゃん?」
そうだ今日は、ばあちゃんの25回忌だ
平日だからと父が、25日に法事を延ばしたがらすっかり忘れてました
祖母はクリスチャンで24日亡くなった時は、ばあちゃんらしいなぁ~と思ったものでした
「ばあちゃん?」って小声で呼んでみたけど、幸せそうな寝息が聞こえるだけ。
それまで咳が苦しくてなかなか寝る事ができなかったのに、その寝息を聞いていたらいつしか私も寝てしまいました。
しかしその後、二度と隣から寝息も気配も感じられませんでした
それから、徐々に咳こむ時間も短くなっていきました。
つづく