皆さま おはようございます
私が月曜日のこの時間にブログの投稿ができるってことは・・・
今日はお休みです ゴールデンウィークの休みに1日仕事に出勤しましたもので、今日は代休です
さて 今日は「がん患者さんの生きる希望」と題してお話をしたいと思います
このテーマは最初私がとっても悩んだことです。 教科書には「患者さんの生きる希望を見出す」などと書いてあるわけです
では実際どうすれば、患者さんの生きる希望を見出せるのか そもそもこれから病状が悪化していく患者さんに、看護師としてどうやって生きる希望を見つけれるのか・・・
ある時 70歳代後半女性の肺癌終末期の患者さんがいました。抗がん剤治療をしていましたが、白血球減少や、好中球減少などで中々治療は進みませんでした。好中球は、白血球の仲間で、がん細胞を1番食べてくれる強い免疫細胞さんです
抗がん剤により、この好中球さんはやられてしまい、血中の好中球さんは少なくなってしまいます。ある程度好中球さんが少なくなれば、計画していた抗がん剤治療はスキップされます。そうしないと、身体の中で戦う免疫細胞さんが減少している状態で、また抗がん剤を身体に入れてしまうと、感染のリスクが高くなり、命に係わることがあるからです。
その患者さんは、自分の病状があまり良くないことは分かっていました。それでもいつも笑顔で私達看護師の接してくれました
私はその日、その患者さんの担当になりました。たわいもない話しをしていたと思います。するとその患者さんが言いました
「私が元気になったら、ぜひ家に遊びにきてね」
えっ・・・ 確かこの患者さんはもう家には帰れないことは知っているはず。。 なのになぜ・・・
でもここで「分かりました」と言ってしまえば、私は嘘をつくことにならないだろうか
ものすごーく悩み、考え 「はい」と返事しました。と言うか、はいと言うしかありませんでした。
その患者さんは嬉しそうに頷きました。
その後、私は守れない約束をしてしまったと言う後悔の念が頭から離れませんでした。
まだまだがん看護の知識に乏しかった私は、だいぶ落ち込みました。
そして、とうとう主治医にこの事を打ち明けました。 患者さんとの約束を話さなければ・・・
「先生、私は患者さんとできない約束をしてしまいました。大変申し訳ありません」と。
すると、主治医の先生は優しくこう言われました。
「ひかる君 このことはその対応で良かったと思うよ」と。 続けてこう言いました。
「患者さんは、できない約束と分かっていながら言ったんだと思うよ。それが患者さんの生きる希望なんじゃないかな」
「がん患者だんの生きる希望」と言う永遠のテーマみたいなものが、この時自分の心の中にストンと落ちた気がしました
たとえ叶わない希望だと分かっていても、ほんの小さな希望でも、ドーンと大きな希望でも、患者さんにとっては生きる希望となることをこの時に学びました
今は患者さんのどんな希望でも受け止め、叶えられそうなものは、患者さんと一緒に考え、叶えられるような看護を日々頑張っています。
最後まで読んで下さりありがとうございました