▪院内トレーニングの各項目について

※内容はVAD植込み施設により異なります。

VAD機種の1つ、ハートメイト3(HM3)での内容です。



🚶リハビリ🚶

医師の指示のもとリハビリが開始されます。

VAD植込み術後、創部やドライブライン

刺入部が安定したタイミングで開始されて

いきますが、身体の回復の過程によっては

開始が遅れる事もあります。


VAD装着者用の心臓リハビリメニューに

沿って行われます。


PT(理学療法士)にて身体機能のチェック。

身体機能に応じて段階が決められていており

PTが確認し徐々にステップUPする。

ベット上やベッドサイド、病棟廊下、

リハビリ室などで行う。


病院によってはリハビリや学習の進み具合で

安静度(VAD装着後)が決められている事も

ある。






鉛筆VAD学習鉛筆

機器の取り扱い方法や緊急時の対処、

日常生活の過ごし方や注意事項などを学ぶ。


・VAD装着者と介助者は講義を受けた後

筆記テスト実施→筆記テスト合格後に

実技テストを受け合格する必要がある。

・サポーターはテストまで受ける場合と

講義のみの場合など、病院によって異なる。


VAD装着者の講義開始の目安はリハビリが

進んだ術後2週間頃。椅子や車椅子に座り

2時間程度過ごす事ができること。


講義やテストが行われる曜日や時間は

決められており、それに合わせて装着者や

介助者が予約を入れて受ける。

(平日の日中に行われる事がほとんど)

1度に参加できる人数は決められている。

講義やテストはCE(臨床工学技師)が行う。


▪講義の主な内容

機器の概要、電源管理、日常点検方法

アラーム・緊急時の対応、就寝時の準備、

停電時対応、日常生活での過ごし方、

合併症の理解、その他注意事項

など…


※講義終了後、別日に機器トレーニング

(取り扱いの練習)を行える病院もある。

病院によってはトレーニングを1回以上

行ってからテストを受けなければならない

所もある。


▪筆記テスト

合格の目安

90点以上合格、絶対に落としてはいけない

項目を間違えたら不合格…など、

色々違いがあるようです。


▪実技テスト

CEさんと1対1で実施。

基本の取り扱い方、アラームの対処方法、

緊急時の対処方法などを実際にデモ機器の

操作をしながら行う。

※命に関わるようなミスをすると不合格


キラキラ筆記&実技テストは合格するまで

何度も行う


キラキラ学習やリハビリの進行度により安静度が

UPしていく

※VAD装着者1人だけで行動できるのは

病棟内まで


キラキラVAD装着者と介助者共に合格すれば

院内フリー(介助者同行のもと)となる。






🚿シャワー浴🚿

術後4週以降で傷の状態が安定し

医師の許可が出たら開始される。



・防水保護をして全身シャワー浴を行う

・浴槽への入浴は禁止。

・防水保護や専用のシャワーバッグへの付け

替えを自己で行えるように練習していく

・身体の清潔を保ち安全にシャワー浴を行う

ための注意点を習得する。

・チェックリストに沿ってトレーニングし

テストを行う。


※手順やチェックリストの内容は

病院によって異なる。



キラキラ主な手順と注意事項


❮シャワー前❯

・水分補給

※脱水予防、低流量にならないようにする

・バッテリー残量の確認

※残量がなくなってもすぐに交換できないため

・必要物品を準備しドライブライン刺入部と

ロッキングナット部の保護

※濡れてしまうと感染リスクが高まるため

※水分が入らないようしっかりと保護する

・シャワーバッグ装着

※機器の浸水を防止するためHM3専用のバックに入れる

※コントローラーのアラームが見えるように配置

※ケーブルが過度に屈曲しないように配置

※ドライブラインが引っ張られないようにする


❮シャワー時❯

・椅子に座り衣類の着脱を行う

※転倒による外傷予防

・必ずシャワー椅子にすわり、

泡のボディーソープなどを用いて洗う

※ドライブライン刺入部に負荷をかけなよう

必ずシャワー椅子に座って洗う

※泡立てネットは傷をつくる可能性があるため禁止

※皮膚を覆うように泡をおいて、こすらない

・シャワーバックは斜め掛けや専用の置台に

置いて安定した状態で行う

※斜め掛けの場合:常に身体から

離さないようにして洗う

※置台の場合:お湯が下からかからず貯まらない

安定した位置に配置する

※ドライブラインが引っ張られないように注意する

・洗う順番⇨頭→上半身→下半身→陰部

※汚れを下から上に上げないため


❮シャワー後❯

・濡らさないように機器を取り出す

※水濡れを防止し故障を予防するため

・シャワーバッグの水分を拭き取り

乾燥させる

※しっかり乾燥させて清潔に保つ

※バッグは2つあるので交互に使用する

・水分補給

※シャワー後も脱水予防のため、

こまめに水分摂取を行う






🩹ドライブライン消毒🩹

・植込み術後は医師や看護師によって

毎日消毒が行われる。

・傷の状態が落ち着いてきたら創部の状態を

見ながら自己消毒の練習を行う。

・チェックリストに沿って覚えテストを行う

ドライブライン刺入部の消毒方法・手順

固定方法・観察ポイント・処置での注意点

日常生活における注意点などを習得し

適切な管理方法を身につける。


※各病院のチェックリストに沿って実施する




キラキラ感染予防のためのポイント

・消毒前に手洗い、手指消毒を行う

・消毒物品は安定した場所に広げ清潔に扱う

・消毒時はマスク&手袋をする

・着衣をしっかりと上げ清潔野を確保する

・窓を閉めエアコンの風が直接当たらない

ようにする

・消毒時に感染の徴候がないかしっかり観察

を行い、異常があれば速やかに報告

感染の徴候観察ポイント

❮刺入部❯

赤み、腫れ、熱感、痛み、ただれ、痒み

出血、浸出液、臭いの有無

❮周囲の皮膚❯

発赤、皮膚のただれ


・ドライブライン部を無理に持ち上げず、

できるだけ刺入部を動かさないようにする

・体動によりドライブラインが引っ張られた

り動いたりすると、感染のリスクとなるので

固定の位置には気をつける

・ねじれないように固定する

・シャワー浴を行い皮膚の清潔を保つ



※管理が悪ければ感染症を引き起こす可能性

あるので、密な観察と正しい消毒を行う!





記録として残しておきたいため載せています

要点を絞って載せていますが、病院や機種に

よって異なるため、参考程度で見て

いただけたらよいかと思いますニコニコ





これでようやく転院後の闘病記が

進められそうです爆笑むらさき音符