心筋炎が再燃してステロイド療法が
開始される事になった私。
ステロイドのことを簡単に(長文ですが)
まとめてみたいと思います。
ステロイドとは?
体内の副腎という臓器でつくられている
ホルモンで、このホルモンがもつ作用を
薬として応用したものがステロイド薬
(副腎皮質ステロイド)
免疫・炎症を強力に抑える力があり、
自己免疫疾患や炎症性疾患に対する
有効な薬剤として広く使われている。
外用薬・内服薬・注射薬などがある。
私もアトピー性皮膚炎があるので
幼少期からステロイドとはお友達でした

心筋炎には以前も書いたように様々な
分類があり、私の場合はリンパ性心筋炎。
心筋生検で調べても特定のウイルスは
検出されず、どのウイルスが悪さを
したのかは分かっていません。
ウイルス性心筋炎に対する抗ウイルス薬は
なく、ステロイド療法も効果はないのでは
と書かれている事が多いです。
けれど、
他のタイプの心筋炎で効果がみられたり、
劇症型心筋炎による心原性ショックで
ステロイド薬による効果があったと報告
されている文献もあったりします。
私が行ったステロイド治療
・ステロイドパルス療法
・経口ステロイド療法
ステロイドパルス療法とは
500~1000mgのステロイド(注射薬)3日間
連続で点滴することを1クールといい、
疾患によって1クール~3クール行う
治療法。
経口ステロイド療法とは
プレドニゾロン(PSL)という薬が使われる
事が多い。
初期投与量PSL20~60mg/日程度で開始し、
2~4週毎に5~10mgずつ減量していく。
ステロイド離脱症候群を防ぐため、
ある程度まで減量してきたらさらに
ゆっくり減量していく。
連日内服と隔日(1日おき)内服があり
隔日の方が副作用は少ないと言われている。
ステロイドは奇跡の薬とか万能薬と
呼ばれるほど効果が素晴らしいです

その一方で副作用のデパートと呼ばれ、
副作用の内容を知ると恐ろしく感じる事が
あります



全ての方に同じように出るわけではなく、
個人差があったりします。
疾患によって投与量も期間も違うので、
あくまでも私の場合(心筋炎)の投与量と
期間、副作用の事を書いていきます
⇩


ステロイドパルス療法
ソル・メドロール1000mg3日間
(併用して免疫グロビリン10%注・3日間)

ステロイドパルス療法(2/22~24日)
ソル・メドロール500mg3日間
(併用して免疫グロビリン10%注・3日間)
経口ステロイド療法
プレドニン
30mg(2/26日~)
25mg(3/4~)
20mg(3/11~)
15mg(3/18~)
10mg(3/25~)
5mg(4/1~)
※3/1~3日の3日間(免疫グロビリン10%注)

ステロイドカバー
手術当日・翌日の2日間(4/9・4/10)
経口ステロイド療法
プレドニン
5mg(4/11~)カバー後の再開量
2.5㎎(4/21~)

経口ステロイド療法
プレドニン
10mgへ増量(4/28~)
7.5㎎へ減量(5/5~)
5mgへ減量(5/12~)
4mg(転院後6月)
3mg(退院後7月)
2mg(8月)
1mg(9月)
10/13
ステロイド中止

●易感染性
免疫力低下により風邪やインフルエンザなど
の感染症にかかりやすくなる。
投与量が多い時は感染予防の薬を服用する
事もあり。
マスク・手洗いなどを徹底し感染防止に努める
⇩
私の場合は投与量が多い時ではなく、
長引きそうなタイミングでバクタ配合錠を
月・水・金の週3で飲んでいました。
ステロイド療法中、感染症などは
起こさなかったです。
●骨粗鬆症
骨がもろくなる(骨密度が減少する)
予防薬を飲むことがある。
⇩
大阪の病院ではアレンドロン、
地元の病院ではボナロンを服用していました。
飲んだ後は30分は横になってはいけない。
水道水やぬるま湯以外の飲食を避けて、他の薬も飲んではダメ。
飲み忘れたら翌朝に1錠飲み2錠は飲まない。
次は決められた曜日に戻す。
色々と制約があるお薬。
他の薬や飲み物、食べ物が胃内に入って
しまうと効果がなくなってしまうため、
この制約をきちっと守りつつ決められた
曜日に忘れずに服用しなければいけない

10月にステロイド完全offになってますが、
ボナロンはいまだに飲み続けてます
フム

(off後3ヶ月現在)
●ステロイド糖尿病
糖を合成する働きを高めるため血糖が上がる。投与量が多いほど血糖値は上昇する。
⇩
糖尿病ではないけれど、こちらも長引きそうになった頃(4月下旬)~転院当日(5/18)まで
毎食前に血糖測定していました。
●満月様顔貌(ムーンフェイス)
ステロイド療法開始1ヶ月頃~出現する
事があるが、症状の出ない人もいる。
投与量↓で改善。
⇩
私は長期ではなかったためかほとんど出なかった。
飲んでいた頃の体重が入院前より7kg程減っていたので、気づきにくかった説あり

ちょっぴり二重アゴだったかも・・・

●中心性肥満
食欲亢進と脂肪の代謝障害により起こる。
投与量↓で改善。
カロリー制限など食事に注意が必要。
⇩
そんなには体重が増えなかったけれど
飲む前より3kg程は増量したかな

とにかく食欲がかなりUP
した。

あんなにご飯が食べられなかったのに、
毎食完食してお菓子も食べてました。
(訴えて許可もらってました
)

●血栓症
血小板の機能が亢進し、血管の中で血液が
固まってしまう血栓症が起こりやすくなる。
抗血栓薬を内服する。
⇩
もともとVADが入っていてバイアスピリンや
ワーファリンを服用していた。
ステロイド療法する前から体外式VAD回路内
で血栓ができやすかったのでこの影響は
定かではありません

●消化性潰瘍
消化性粘膜が弱くなるため潰瘍ができやすくなる。
⇩
もともとランソプラゾールを服用していた。
心筋炎が再燃した時に胃部不快感が増した
のでタケキャブへ変更してからは
症状は落ち着きました

●精神症状
不眠症・多幸症・うつ状態になる事がある。
軽度の事も多く、投与量減量にて後遺症なく
改善する。
⇩
こちらに関しては症状はなかったけれど
少しだけ目が冴えて眠れなかった時はあった
かな・・

●その他
動脈硬化・高脂血症・高血圧・不整脈・浮腫
白内障・緑内障・にきび・大腿骨頭壊死
副腎不全(ステロイド離脱症候群)・生理不順
増毛・多毛・ステロイド筋症
などあげられるがどれも投与量減量によって
症状は改善される。
⇩
その他で出現した副作用はステロイド筋症。
投与量の多かった30mg~20mgぐらいの時期に内服して数時間すると手の震えや握力・下肢に力が入りにくい感覚が出現するも
しばらくすると症状は消える。
骨なのか、筋肉なのか分かりずらかったけれどツキン!ツキン!と時々痛む事があった。
持病で緑内障があったけれど、入院中も
眼圧を下げる点眼薬を行っていた。
退院後に眼科に行って検査しても大きな変化はなかった

(めっちゃ長いですが
)←まとめたのか


色んな疾患で使われるステロイド。
心筋炎での使用例として参考にして
いただければ幸いです

では!
次からはステロイド療法でどのように
なっていったのか綴っていきますね

▪免疫グロブリン療法
過剰な免疫反応の抑制効果や
ウイルス駆除効果が期待できると
言われている。