漬け込んで1週間ほどしか経ってない梅酒をちょいと味見した。
びっっくりするほど美味かった。
同居人と一緒に、すごいね美味しいね、と言いながらチビチビ舐めた。
こんな時に性格の差が出る。
私は「もう飲み始めちゃおうか」と言い
同居人は「我慢我慢」と言う。
待てる人は未来に希望を持てる人だ。
って。おおげさだな(笑)
しかし私のこらえ性の無さは、かなりのものであることは確かだ。
今こんなに美味しいのに、待った先で美味しさのピークを逃したら勿体ないやん、
とか思う。
ちゃんと待って熟成させた経験が無ければ、熟成を待つ勇気は出ない。
少なくとも、私は。
同居人は何を熟成させたことがあるのだろうか。
世間の人々、多くの人たちは 最初の熟成をどうやって耐えたのか。
いや、そういうのが無くてもちゃんと期待して待つことができるんだろうな。
多くの人々が。
透明だった梅酒が今日わずかに色付きはじめていた。
余った梅で少量だけ梅シロップも仕込んだ。
こちらはしばらくの間、1日に数回、瓶を優しく振ってやる。
毎日見て触っているのに、毎日違う。
こんなにも水分が出てくるのかと感動する。
カロカロと混ぜていると、奇妙な愛しさが湧いてくる。
同居人と、競うように交代でシロップの瓶を振る。
この人、子供を持っていたら案外可愛がる人なんじゃなかろうか、とか。
阿呆なことを考える。
何も信用できなくても、自分を信用できなくても、
わたしはわたしの人生をやってるからまあ、いいか、とか。
そんなことを最近考えている。