二人の息子・世界大戦争@新文芸坐 | なななのななな

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長いトンネルを
ぬけたように思う時があるだろう
そんな心の晴れ間
ぼくは探しつづけたい

新文芸坐で「二人の息子」「世界大戦争」鑑賞。



かたや卵ひとつの押し付け合い、かたや東京もろともぶっ飛ぶ大惨事。スケールの大きさこそ違えど、どちらも良い映画でした。
あと、宝田明映画祭の名にふさわしく、両作品とも宝田明の魅力がよくわかる映画だった。お父さん役の宝田明イイ!そして宝田明はシャツのボタンを下から開ける、お茶を飲むときお砂糖はティースプーン2杯半、というのはわかった(役柄なのか本人の本来の性質なのかは知らん)。



「二人の息子」
加山雄三はお坊ちゃんの役より、こういう翳りのある苦労人の役のほうが似合う気がするなあ。私はこっちの方が好きだわ。
田浦正巳を見たのは、ラピュタの松竹文芸特集でかかった「正義派」以来。前回は正義派の好青年だったのに今回はめちゃくちゃなサイコパスだった。怖いよー。
兄弟は他人のはじまり、というけれど、親子間・兄弟間の問題っていうのはいつの時代もあるんだねえ。現代にも十分通用する風刺だと思う。
閉まりかかったエレベーターに飛び乗るおちゃめな藤木悠さんが見られる映画でもあります。







「世界大戦争」
フランキー堺・乙羽信子の息子役で男の子子役の出演あり。阿部浩司くんというらしい。
『司令の故障でした』と言いに来た外国の俳優さん。なんという方か知らないけど、もしあれを日本人キャストでやるとしたら、あの役はきっと堺左千夫が演じるだろう、と思った。堺左千夫に似合いそうな役だった。
宝田明・星由里子が演じる若い男女の朗らかさと、美しい都会の風景が平和の尊さを教えてくれる。