目が覚めたのは、朝と言うには無理がある時間だった。

起き上がると下半身が重く鈍痛。
上半身は.........、とんでもない事になっていた。




重い体を引きずってリビングに行くと翔さんは荷造りをしていた。

「あ、潤、おはよう」

爽やかな声とは裏腹に、翔さんもダメージが大きかったのか顔が浮腫んで?いた。

「おはようじゃないよ(怒)翔さん、激しすぎ。身体中が痛いし、昨日は夢中で気づかなかったけど.........、何?これ」

と着ているTシャツをまくる。

「ははは、ちょっとやり過ぎちゃったな。綺麗な潤に深紅の花を咲かすってな」

.........................。

そういう所、オヤジ感ありありなんだよなー、言わないけど。


「翔さん、また取材?」

「うん、今朝急な依頼でな、海外だ。」

「そう。どれ位?」

「まあ海外だから1週間位にはなるかな?」

「.........この花が消えるのと翔さんが帰ってくるの、どっちが早いかな?」

「ふふ、消えたらまた付けるだけだ!」

「翔さん‪💢」

と怒ったフリをするけど.........。
早く帰ってきて新しいのを付けて欲しい。


翔さんはしっかりと俺を抱きしめて言った。

「はぁ.........、行きたくねぇな。ずっと潤とこうしていたい。」

「珍しいね、翔さんが愚痴るなんて」

「恋人が可愛すぎてな」



起きてまだ間もないと言うのに


どちらからともなくキスをする。

深く

深く




2人で簡単なランチを作って食べ、翔さんは荷造りの続きを、俺は留守にする翔さんの部屋を簡単に掃除する。

「掃除なんてしなくていいよ」

「ダメだよ!それに.........」

「それに?」

「翔さんが帰ってきて、すぐにエッチできるように」

小声でそう言ったらガッシリと抱きしめられた。

全くお前ときたら.........、なんて笑われると思ったのに、翔さんは暫く俺を抱きしめたまま動かなかった。







「じゃあな」

「うん、翔さん、気をつけて。連絡待ってる。」



俺はバイトへ

翔さんは海外へ



しばらくの別れとなった。