「Syoさん、ちょっと目を閉じてくれる? それから、深呼吸をして、リラックスして、なんとなく自分の中を感じてみて・・・。そして私が、ある言葉をあなたに投げかけるから、どんな感じになるか、ちょっと味わってみてくれる?」。その女性は、そう言いました。変なことを言う人だなあと思いましたが、悪い人じゃなさそうだったので、素直に従うことにしました。
目を閉じたまま待っていた私に向かって、その人は、「お、い、で・・・」と言ったのです。その瞬間、私は、体全体がザワザワ~として、泣きたいような、変な気持ちでいっぱいになりました。びっくりでした。「これって、いったいなんですか? なにかの魔法?」とたずねたら、その人は、「魔法じゃないですよ」と言って、ニコニコしていました。
講座が終わり、家に帰ってから、いろいろ考えてみました。私には年子の妹がいます。あと、妹が生まれてまもなく、父親がガンになりました。早期発見だったので一命は取り留めたのですが、「ガンは不治の病」と言われていた時代です。母は相当なショックを受けたことでしょう。そんな状況の中で私は、甘えることをガマンしてがんばっていたのかもしれません。そんな記憶はまったくありませんが。
自分には自覚はないけれど、実は、子どもの時代から引きずっている気持ちが、心の奥底に隠れている。そんな不思議な事実に初めて遭遇しました。そして、無意識に抱えこんだ抑圧感情のせいで、現在の自分の行動が、いつの間にか影響を受けている。そのことにも気づきました。