文化服装学院の教師をしていたころ、
昼間は10コマの一コマ90分授業を担当していて、
夜間は2コマの授業を担当していました。
私はまだ20代前半でした。
美術で絵を描くことを教えていました。
夜間では、私はとそう歳も変わらない学生や年上の方に
絵を描く事を教えていました。
夜間は生徒も少なく、色々な事情がある人ばかりが来ていました。
補講の授業で一人の男の人にマンツーマンで教える事がありました。
その方は、皿洗いをしながら学費を払い地方から来た生徒
私は事情を知っていました。
更に彼は『難聴』でどこの学校でも断られやっと入ってきた人でした。
補講中にどうしても、コックリコックリ、、、居眠りしてしまいます
無理もありません
朝早くから夜まで皿洗いの仕事で家賃、学費を払っているのを知ってましたから、、、
彼はとうとう寝てしまいました。
私は寝かせたまま、90分×2コマ分単位をあげようとおもい、そのまま寝かせてました。
他の生徒の絵の添削しながら、、
すると、彼が突然起き、、、私に
『先生、どうして叩き起こしてくれなかったのですか!殴ってでもいいから起こしてください』と、、、
彼が泣きながら私に怒鳴りかかってきました。
アルバイトでやっと貯めたお金でやっと入学出来た憧れの学校でファッションを学びに来ているのです
それなのに私は、、、今でも悔やむ時があります
どうして愛情持って厳しく出来なかったのかと
彼の大切な時間、お金、手間を私は奪ってしまったのかと
私が彼に色々教わりました
私は『どんな時でも変わらず世話が出来るような愛情深い先生になりたかった』
歩調や気持ちに寄り添い、何が足りないか判断して
同じ目線で学び続ける謙虚な姿勢を持ちたかった
朝のブログを書く時、その事を思い出しました。