投稿できてなかった本について
凪良ゆうさんの
『汝、星のごとく』
なんて、切ない物語なんだろう。
宿命的に背負ったヤングケアラーとう役割のなかで、運命的に出逢った2人の若くて幼い愛。
『自分の人生を生きることを、他の誰かに許されたいの?』
こんな台詞がある。
なんだかドキっとする。
人間は当然、家族というものを形成するので、度合いはともあれ皆、共依存の関係だ。
誰かに気を使い、本当に成し遂げたいことを躊躇する気持ちは、きっと
人間なら一度くらいの経験があるだろう。
彼らを縛る共依存の鎖を解こうとする、彼らを見守る大人たち。
そこから逃げる権利も、また子供にはある。
でも、幼くて周りの空気を読んで生てきた2人には、自分が欲しい愛よりも、自分にすがる親を選ぶ。
親という生きもののために、かけがえのない愛も、生まれたての夢もあきらめてしまうのだ。
感情の嵐。
嘘でしょ、、、ってページをめくるたびに、心が追いつかないという感じだった。
主人公の学校の先生のこの言葉が響く。
「人は群れで暮らす動物です。だからなにかに属さないと生きていけない。ぼくが言っているのは、自分がなに属するかを決める自由です。自分を縛る鎖は自分で選ぶ」
"自分を縛る鎖は、自分で選ぶ"
妙に納得させられる。
とても重たいテーマを題材にしているけど、どの年代の人にもおすすめしたい一冊だと思いました。