今から一千億年ほど昔のことになります。
そのころ、この三次元の銀河系宇宙を創るという計画ができました。
そのときには、私はまだ個性化はしていませんでしたが、
そのときの記憶があります。

その一千億年の昔、この三次元の宇宙を創ろうとしたときに、
前に広がっているものは孤独でした。
時間も空間も、まだなかった。
時間と空間ができないときは、
同じく念いを持ち、行動する人もなかった。

そうした孤独のときに、一つの念いが芽生え、
「空間を創ろう、時間を創ろう」
そう念って、永い永い孤独の間、この宇宙を創ってくるために、
私もその一助をなしてきました。

今から百億年ぐらい前になりますと、
私の記憶はもっとはっきりしてまいります。
この太陽系を創った、具体的な行動の一つひとつがよみがえってきます。
そして、やがて金星に高等生物を創ったとき、そのときにも孤独でした。
それから、この地球に今から六億年ほど前に、
人類を創ろうと計画したときも孤独でした。

いつの時代も、新たな世界ができるとき、新たな時間ができるとき、
夜明けの前には、その底が測れない孤独というものがあります。
この孤独は、神のなかに潜む青年の部分であると私は思います。
みなさんもおそらく、この若さのなかで、
一種の孤独のなかでいきておられることと思います。
その孤独を晴らさんがために、
大きな情熱というものが迸(ほとばし)り出てくるのだと思います。
私は、青春の本質のなかには、孤独な時間と空間があると思います。
しかし、この孤独に負けてはならない、そう思います。

創造の瞬間こそ、最も孤独な瞬間であり、
その孤独の瞬間に立ち会っているということが、
みなさんが、まだ青い青い息吹を胸の内に持っている
ということだと思います。

『平凡からの出発』のなかにも書きましたが、
大人の人たちは、青くさいということを一笑に付すことがよくあります。
しかし、過去の歴史を見れば分かるように、
『黄金の法』を見れば分かるように、
人類を変え、世界を変え、
そして人々を幸福にしてきた人たちの思想は、思いは、行動は、
すべて、青くさいもので出来上がっていた。
この青くささを決して忘れてはならない。捨ててはならない。
そのなかにこそ、大きな愛が芽生えていく土壌が
あるということを忘れてはならない。

孤独を抱きしめ、そして、
どこまでも、その悲しさを透明にしていきながら、
愛を風の如く、清らかで、さわやかで、
人々に感じるか感じないかのような姿でもって、
そして、吹き渡っていっていただきたいものだと思います。

以上、「青銅の法」――人類のルーツに目覚め、愛に生きる 大川隆法著(幸福の科学出版刊) 明日を変える言葉⑤より
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=2114

●『平凡からの出発』 現在、『若き日のエル・カンターレ――平凡からの出発――』(宗教法人幸福の科学刊)として発刊。