これは今から10年前に肺がんで他界した父の闘病記です。


【家で意識を失った日】

朝、父が起きて朝食を食べるまでは、昨日と変わったところはありませんでした。

朝食後にトイレに行って戻ってきた父は、いつものように台所のテーブルに座って朝食後の薬を飲もうとしていました。

私が薬を飲むための水をコップに入れて渡そうとした時、父の顔は無表情で口を開けたまま動かなくなっていて、その口の中には薬がそのまま残っていました。

呼びかけてみても返事がなかったので、喉につまらないように口から薬を取り出して、父を背負いベッドまで運びました。

父は私より身長も体重もあったので、1人で父をベッドまで運べたことが、今、振り返ると不思議ですが、火事場の馬鹿力だったのかもしれません。

父を寝かせた後に、訪問の看護師さんに電話をしました。父が急変しても救急車を呼ばないことを事前に確認してあったので、電話をして事情を話すと、看護師さんがすぐに来てくれました。

看護師さんが父の状態を確認してくれたあとに先生が来て、導尿の管を入れてくれました。
その時に先生からは、鎮静の話があり、今の父の状態だとその薬を使うことで、死期が早くなってしまう可能性もあるという説明がありました。

数日前に看護師さんから、父の状態から残された時間が、あまりないことを既に聞いていて、その時に鎮静の薬についての説明も受けていました。

最期に、父に苦しい思いをさせたくないという気持ちが強かったので、その薬を使うことは、私達家族も理解していました。




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こころの自然療法

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