動物が好きな方も、そうでない方も、今から新しい家族を迎えられる方も、是非親子で読んで欲しい一冊の本があります。
それは
「犬たちをおくる日」という本で、今西 乃子さんという方の著書です。
この本は、愛媛県動物愛護センター職員たちの日常を追いながら、命の尊さを考えるノンフィクションです。
本の中の一文を紹介します。

2009年2月19日午後1時20分。
その日、私が殺したのは30頭の成犬、7匹の小犬、11匹のねこであった。
その死に顔は、人間を恨んでいるようには見えなかった。
彼らはきっと、最期のその瞬間まで、飼い主が迎えに来ると信じて待っていたのだろう。
あの日からずっと、ステンレスの箱の中で死んでいった彼らを思わない日はなかった。
“だれかを嫌いになるより、誰かを信じているほうが幸せだよ”
犬たちの声が聞こえる。
この「命」どうして裏切ることができるのだろうか。


そしてあとがきではこう書かれています。

私がこの手で処分機のガス注入ボタンをおしたのは、飼い主に捨てられ、死んでいく犬たちの声に、
そして動物たちを大切に思いながら、処分という仕事に立ちあっている職員の方々の気持ちに
少しでも寄り添いたい、読者のこどもたちにわたしが感じたすべてを伝えたいと思ったからだった。

今西さんは千葉の愛護センターから酷い虐待をされ重い障害を負ったワンコの里親さんになっておられます。名前は未来ちゃん。
センターに運ばれてきた時には、後ろ足は足先から切断されていて無く、右目は潰れてしまっていたそうです。
それを見かねて保護活動のボランティアをされているMaricoさんという方がセンターより引き出し、里親を探しはじめました。
そして今西さんと出会い、今幸せに暮らしています。

そんな今西さんが書いた本です。きっといろんな方の心に響くはずです。
親が子を子が親を殺すという事件や無差別殺人等起こるこの世の中、沢山の方にこの真実を知って頂き、
そして命とは何なのかを考えて頂きたいと思います。
児童書ですのでお子様も読みやすいですし、大人なら1時間もかからないで読めます。
是非読んで下さい。