原題:BORN TO BE BLUE
製作:2015年 アメリカ,カナダ,イギリス
監督:ロバート・バドロー
脚本:ロバート・バドロー
音楽:トドール・カバコフ、スティーヴ・ロンドン
出演:イーサン・ホーク、マーメン・イジョゴ、カラム・キース・レニー
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1950年代、黒人のアーティストたちが中心だった
モダンジャズ界へと飛び込んだ、白人のトラン
ペッターでボーカリストのチェット・ベイカー。

優しい歌声と甘いマスクで人気を博した彼は
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」などの名曲を
放つ。

しかし、ドラッグに溺れて破滅的な生活を送るよう
になる。そんな中、自身の人生を追い掛けた映画への
出演を機にある女性と遭遇。彼女を支えにして、
再起を図ろうとする彼だったが……。
(シネマトゥデイ より)
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1950年代、ウエストコースト・ジャズの代表的
トランペット奏者として活躍した
チェット・ベイカーの伝記的作品。

バードこと、チャーリー・パーカーに見いだされ
一時はマイルス・デイヴィスを凌ぐ人気を誇った
チェット・ベイカーですが、

本作ではヘロインに溺れた挙句、麻薬の売人に
前歯を折られて再起不能の状態になってから

映画で共演した女優、ジェーンの愛に支えられ
名門ジャズクラブ「バードランド」へ
再出演するまでを描いています。

実際、チェット・ベイカーに限らず
当時のジャズプレイヤーの多くはドラッグの
問題を抱えており

チャーリー・パーカーは34歳で早世していますし
マイルスも演奏活動から遠ざかる時期もありました。

そしてチェット・ベイカーも
アムステルダムのホテルから転落死したんですが
原因は定かではありません。

ただ、最後までヘロイン依存からは抜け出せず
バードランドでの演奏のときに、それを見抜いた
ジェーンが指輪をディックに渡すシーンが
なんとも切ないです。

そんなチェット・ベイカーを演じたのは
イーサン・ホーク。
最近では『6才のボクが、大人になるまで。』での
演技が印象的でしたね。

彼はトランペットの特訓に6か月間費やしたのだそう。
悲劇的だからこそ、
彼の甘い歌声が余計に心に刺さります。


ブルーの生まれついて