私自身の永遠のテーマでもあり、今年の受験生にもよく伝えてきました。

人は、様々な制約の中で生きているものです。それは、外からは全く見えないもので、当事者にしかわからないものでもあります。

それを実感したのは、映像授業をはじめてから、そして、書く仕事を少しずつはじめてからのことでした。

その当たり前のことに気付いてから、一切他人の本や授業にケチを付けることがなくなりました。

受験勉強は、いたって平等な世界です。勉強すればやっただけ成績が伸びて、頑張った分報われる世界なんです。

こんなうたい文句を聞いたことありませんか?

残念ながら、半面の真実というやつです。一定の恵まれた人たちには、当てはまりますが、当てはまらない例もたくさん見てきました。

家庭の問題で、経済的制約から、そもそも行ける大学が限られてる。予備校に通えない。複数校受験できない。

生まれつき体が弱く、身体的制約から、そもそも学校に通うことが難しい。なかなか長時間勉強できない。

それは、社会人になっても同じです。人は、様々な制約のもと生きているものなんです。

じゃあ、その制約から解放されたら幸せか? 

これも残念ながら、答えはノーです。制約のない舗装された道を歩くことは、本人の生きる力や自力を奪うだけで、何の意味もありません。

大切なのは、その制約にいつまでも文句ばかり言ってるのではなく、その制約の中で最善を尽くすことなんです。

急に目の前が開けるようなおいしい話はありません。けれども、少しずつ少しずつ、自力が付いて、自分の人生を歩めるようになりますよ。

今ある制約の中で、最善を尽くしてください。