スペイン人はプライドが高くて、いつも自分弁護の言い訳ばかり。謝らないし、絶対に非を認めない。いつだって権利は主張するけど、肝心の義務は蔑ろ。
・・・なんて言い始めると、日本語が堪能なスペイン人をご立腹させてしまうけれど、実際には、本当にそんな感じです(笑)少なくとも、スペイン社会はそんな感じ。家族間となるとまた少し違いますが、見知らぬ他人への対応となると、本当に、上述した通り
「だったらスペインから立ち去れ」とスペイン人に言われてしまいそうですが、どこの国のどこの文化の人だって良いところ悪いところあるわけで、「スペイン人はすごいなぁ~」と感嘆している部分も勿論たくさんあります
さて、何でそんなことを書き始めたかというと、スペインの子育て方法を直に体験していると、道理でそういう人間が多いわけだと思うことが結構あるんです。
先月、義実家で食事をしていた時のこと。
テーブルの周りを歩いていた我が子がテーブルの脚に頭をぶつけました。わたしが、「ほら、ちゃんと前を見て歩かないから」と言おうとした瞬間、義父が一言。
「このテーブルめ!悪いやつ!悪いやつ!」
それを対岸で聞いていた義母が口を開き、
「悪いのはテーブルじゃない!」
義母も私と同じ考えか!良かったまともな義母で。とわたしはぬか喜びしたのですが、
「悪いのはそんなところにテーブルを置いたおじいちゃん!」と、続きがありました・・・・・
スペインでは、いつだって悪いのは子供じゃなくて物、と小耳に挟んではいたのですが、まさか自分の家族も噂通りの対応をするとは・・・ちょっと残念でした(苦笑)
小さい時から周りの人間のこんな対応を見ていたのでは、それは大人になっても自分の悪さを認めないよなぁ~、自分が間違えを犯しても他人のせいにするよなぁ~、と思います
他の日も、外食中に、我が子が食べていたビスケットが床に落ちたのを見た義姉が、「ほら、こうやって踏んずけちゃえ!」と、靴でぺしゃんこに潰しつけました。。。
踏んじゃだめでしょ~!とわたしが言うと、不思議そうな顔をして「なんでダメなの?」と・・・
個人的には、問題点が二つ。
ひとつは、食べ物への敬意がない事。落ちたら拾う。拾って捨てる。汚れたから食べられなくなっちゃった。残念だなぁ。今後は気を付けよう。そういう思考回路に我が子を育てたいのですが、家族の協力がないと難しくなりそう。
ふたつ目は、他所の場所を汚さない努力。床を汚したら掃除しないといけない。粉々になっていては拾うのが大変。出来るだけ汚さないように振舞おう。そういう思考回路に我が子を育てたいのですが、日々の環境がこのようでは、親一人の努力で達成できるかどうか・・・・・
こんな育て方を見ていると、だから平気でたばこの吸い殻をポイ捨てするんだ、食べ歩きしているナッツの殻を道に捨ててもなんとも思わないんだ、ポケットからゴミが落ちても拾わないんだ、と、スペインの大人の振舞い方に納得がいくんです。
スペインでは赤ちゃんや子供を本当に本当に大切に、愛情いっぱいに育てるので、真似したいと思う瞬間もたくさんあるのですが、道徳とか躾に関する分野がだいぶ疎かに思えて、その点がとても、とても、不安です