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昔から樹木希林さんが大好きです。

無鉄砲さや、嫌味を言っているのに

人から嫌われないのは

あの方らしく生きて、愛があって

人生を面白がっていたからですよね。

最近こちらの本を読みました。

樹木さんが映画『万引き家族』に出た際

入れ歯を外して髪の毛もおろしていて、

映画を観た時はぎょっとする程の女優魂を感じましたが

ご本人は自分の顔に飽きたからって。

『アンチエイジングして

「あたくし歳にみえないわぁ」といって

味わいのない年寄りでいるよりも

自分はそこにいかないように生きたい、

重ねたなりの美しさを大切にできる顔でありたい』と。

物に対しても同じで、

例えば靴下だって

あとはハサミで切って掃除につかうなど

綺麗のその先の始末を大切にしていたようです。

茶の世界でも若い頃にきちんと心や所作、

在り方を染み込ませてきた人は

年を重ねてから美しく枯れると聞きます。

いずれ正座もできなくなるし

茶筅を握る手だって思うようにつかめなくなる。

新たな事を覚えるのだって少しずつ大変になる。

それでも、茶人としてのしゃきんとした貫禄や身につけてきた心やお茶目さは、

お若い方が思わず見習いたくなる部分が

あるんじゃないかな。

着物も同じです。

昔の人はダメになると布団にして、

座布団にして、それでもダメになったらオムツにして、

それでもダメなら雑巾にして“さようなら”と

段階を踏んで最後まで大切に扱っていました。

着物素材でのおむつなんて

赤ちゃんのお肌には最高の肌触りです。

それこそが樹木さんの言葉を借りるなら

物の冥利で、人の冥利で

昔の人は十分に分かっていたんですね。

茶ではそれを貧を学ぶといい

稽古でも大切にする部分です。

小津和紙です

ドイツ人哲学者、エーリッヒ・フロムの言葉で

持つ人と在る人という概念があって、

持つ人は所有するものに幸福感を感じていて

お金や地位など社会的なものに

頼って生きているから不安定になりがちだけども

在る人は自分の価値は自分が決めると

思っているのでどんな時も盤石だといいます。

樹木さんに習い

朽ちて行くもの、在るものを大切にして

揺さぶられない自分を培っておいた方が

後々には幸福かもしれませんね。

SNS時代は特にね。

そういったことに気がつけるようになっただけ

茶と歩み年を重ねてきてよかったのかも、

と今は思っています🤭

本日もお読みいただき有難うございます🤍

お茶のカケラが届きますように🌱

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