施設で虐待が起こるのは何故? | ケアマネとは一体、何者か?  柴口 里則のブログ

ケアマネとは一体、何者か?  柴口 里則のブログ

ケアマネージャーとは一体何者か? 
  介護保険制度が生み出した、このバカげた職種をぶった切る

 高齢者施設でお年寄りに対する虐待がよく報道される。

 

 そもそもお年寄りの生活支援をする介護職員がなぜ、このようなことをするのか?


 報道では介護職員を犯罪者として「悪い人」として描写して、「悪い人が傷害罪で捕まった」で終わらせるが、実は、それほど単純な話ではない。


 だから繰り返されているのである。


 例えば、深夜時間帯にベッドから起きてしまうお年寄りがいるとする。

 しかし、高齢で足が弱っているこのお年寄は起きて、その後、立ちあがろうして、必ずと言っていいほど転倒するのである。

 ならば、初めから車いすに座ってもらえば良いと考える。当然、この職員は車いすに座らせるが、この年寄り、今度は、車いすから立とうとして、やはり転倒するのである。


 このようなとき、普通の人であれば、安全のために、「ベッドに柵をつけて起き上がれないようにする」、あるいは、「車いすから立てないように安全ベルトを付ける」という工夫をするが、福祉という特殊な世界は、これを、「身体拘束」といい、厳しく禁止しているのである。


 つまり、どうにもならないのである。もちろん、世間の常識では、「立てないのに勝手に立とうとして転倒したのだから自己責任でしょっ」となるが、施設という特殊な空間では、この理屈は通らない。


 ではどうなるか?というと、そこに居た介護職員に責任を押し付けるのである。「何故、見守っていなかったのか?」。


 しかし、介護職員はそのお年寄り一人を見ているわけではない。特に夜間は、介護職1人に20人から30人のお年寄りが守備範囲になる。

 一人につきっきりになることはできない。

 

 その職員は事故報告書を作成しなければならず、忙しい中、その年寄りのおかげで仕事を増やされるのである。


 普段から事務仕事をためてしまっているこの介護職員。時間のある夜勤時間帯にそれをしようとしているところで、このような「バカ年寄り」に仕事の邪魔をされれば、切れてしまうもの当然ではなかろうか?眠くても寝られない深夜時間帯であれば、切れないほうがおかしいのである。


 もう一度言うが、「だから」、繰り返されるのである。