豊橋市図書館資料展「ふるさと城めぐり ~ 見るもよし 歩くもよし ~」(2018年2月17日) | 城めぐりん

豊橋市図書館資料展「ふるさと城めぐり ~ 見るもよし 歩くもよし ~」(2018年2月17日)

 2月10日(土)から、豊橋市中央図書館で、平成29年度図書館資料展(第1回)ふるさと探訪 『ふるさと城めぐり ~ 見るもよし 歩くもよし ~ が開催されています。

 

 平成28年度まで「三遠南信地域資料展」というものが20回続けて開催されていたそうですが、今年度からは新たに、「図書館資料展 ふるさと探訪」としてスタートさせ、今回の資料展は、その第1回目として開催されるものだそうです。

 平成29年4月6日に発表された「続日本百名城」には、豊橋市の吉田城をはじめ、古宮城(新城市)、浜松城(浜松市)、高天神城(掛川市)、諏訪原城(島田市)がこの地域から選出されたこともあって、資料展の第1回は「城」を取り上げたということです。

 

 

 2月17日(土)には、資料展の記念行事として、『楽しもう 城めぐり』 と題した講演会も開催されるということで行ってきました。

 

 講演会は13時30分からということですので、それまで資料展を拝見します。

 会場は豊橋市中央図書館の2階展示コーナーです。

 

 資料展では、三遠南信地域の27の城を取り上げ紹介されています。

 また、たくさんの城関係の書籍や天守の模型なんかも展示されています。それから嬉しいのが、いくつかの城のパンフレット類も頂くことができます。(数に限りがあるので1人1部ですよ。)パンフレット類は3月1日に入れ替えがあるそうです。(また行かなければいけないかな…)

 

 資料展の入り口では、今回の展示の冊子も無料で頂くことができます。

 

 

 全16ページのこの冊子、無料ではもったいないくらい、これがなかなかいいですよ。

 

 

 

 

 さて、資料展記念行事の講演会は、開場が13時からということでしたが、とりあえず会場である3階の集会室の様子を窺おうと思い行ってみると、もう既に多くの人が待っていました。ですので自分もそのまま受付で資料をいただき、会場前で待機することに…

 待っていると、どんどん人が増えてきたので、結局13時開場予定を30分ほど繰り上げて中へ入ることができました。

 11月に同じく豊橋市で開催された 『第1回とよはしシンポジウム』こちらを参照)のときも、予想以上に多くの人が集まりましたが、今回も先着150名のところ、早々と資料がなくなってしまうほど、会場は立ち見の人もいるほど、いっぱいになりました。

 

 講演会の資料です。

 

 講演は2本。

 講演1は、『豊橋の城めぐり』 と題して、講師は豊橋市二川宿本陣資料館主任学芸員の 高橋 洋充 氏 です。

 豊橋の城といえば、もちろん一番知られているのは吉田城でしょうが、それ以外といえば、何とか二連木城が挙がるくらいでしょうか。講演では、その他のあまり知られていないような城を、ご自身が撮影された写真を使いながら、いろいろ紹介いただきました。

 豊橋の人間ではないので、市内の地名を知らないので、位置関係がよくわからないところもありましたが、それを差し引いてもなかなか良かったです。

 

 講演2は、『私の城めぐり』 と題して、講師はおなじみ、滋賀県立大学人間文化学部教授の 中井 均 先生 です。

 中井先生のお話はもう何度も聴いていますが、今回も安定のとても有意義なお話でした。

 冒頭、「なぜ、お城が好きになったのか」という話があり、中学生の時、日本古城友の会で、毎週のように大坂城石垣刻印調査に入り浸っていたという話をされ、貴重な(?)中学生の頃の先生の写真も拝見できました。

 今回の講演は、お城めぐりをするにあたり、城のどこを見ればいいか、戦国時代の城、近世の城郭について、詳しくお話しいただきました。

 先生は、「一番楽しいのは、一人で山城へ行って図面を描くこと」 だとおっしゃっていました。「なぜなら、戦国人と対話ができるから」 だそうです。その言葉が印象に残りました。講演後の質疑で、「山城で自然の地形なのか、人工的に造られたものなのか、なかなか区別がつかないのだが、どうしたら分かるようになりますか?」という質問が出されたのですが、先生は、「冗談ではなしに、自然と見えるようになってくるんです。」と答えておられました。いくつも山城を見て回っているうちに、戦国人がどんなプランで築城したのか、どんな風に防御しようとしていたのかを考えながら見ていくと、それが自然地形なのか、人工的に造られた地形なのかが自然と見えてくるのだそうです。それが 「戦国人と対話する」 ということなのでしょうね。なるほどと思いました。

 

 資料展は、3月18日(日)までです。